1.下水道使用料

令和8(2026)年4月1日から下水道使用料を改定します

1.下水道使用料改定のお知らせ

令和8年4月1日から下水道使用料を改定します。

ただし、近年の物価高騰下における負担軽減策として、

令和8年4月から令和10年3月までの2年間の間で段階的に改定する激変緩和措置を実施します。

段階的に改定する激変緩和措置のイラスト
次世代への負担を残すことなく、今後も持続的・安定的な下水道事業を運営していくため、下水道使用者の皆様にはご負担をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

2.下水道使用料はどれくらいの改定になるの?

2か月間の使用水量により金額は異なりますが、多くのご家庭で使用する水量(20立方メートル~30立方メートル)においては、令和8年4月1日の改定では1日あたりに換算しておおよそ20円の改定となります。

下水道使用料見直しの例

3.自分がどのくらいの水量(排水量)を使っているか知りたい

上下水道使用量のお知らせ

現在使用されている使用水量(排水量)については、2か月に1度の検針される際に投函される「上下水道使用量のお知らせ」でご確認いただけます。

4.具体的な金額を教えてほしい

実際に皆さまにお支払いいただいている2か月分の下水道使用料をご確認いただけます。(下水道使用料は、料金徴収にかかる経費抑制のため、水道料金とあわせて2か月ごとにお支払いいただいています。)

「新下水道使用料シミュレーションツール」に、実際に皆さまのご使用水量を入力いただくことで、新使用料を試算できます。

5.支払いに影響が出るのはいつから?

令和8年4月1日以降の使用水量から新下水道使用料単価を適用します。

4月1日をまたぐ期間については、使用料日数に応じて新旧使用料を日割りで計算します。

支払いに影響が出始める月は、水道メーターが偶数月に検針されているか、奇数月に検針されているかによって異なります。

ご自身が偶数月検針か奇数月検針かの確認方法については、「上下水道使用量のお知らせ」の使用年月分をご確認ください。

【計算方法】

  1. 検針月奇数月
    3月検針日翌日から3月31日まで旧料金期間として日割りで計算
    4月1日から5月検針日まで新料金期間として日割りで計算
例、前回検針日が3月10日、今回検針日が5月10日の場合の図

2.検針月偶数月
  2月検針日翌日から3月31日まで旧料金期間として日割りで計算
     4月1日から4月検針日まで新料金期間として日割りで計算

例、前回検針日が2月10日、今回検針日が4月10日の場合の図

6.どうして下水道使用料を改定するの?

次の4点を踏まえて将来の下水道事業収支を試算したところ、一般会計からの繰入金が減少する令和8年度に収支が赤字となり、財源不足が発生する見込みとなっています。持続的に下水道サービスを提供していくためには、国の定める基準に基づく範囲の一般会計繰入金での運用及び使用料の適正化が必要であると判断しました。

国からの要請

下水道事業を持続可能なものとするためには、中長期的な見通しを立て、費用構造等を踏まえた収支構造の適正化が必要であり、総務省からは「最低限行うべき経営努力として、使用料徴収月3,000円/20立方メートル」、国土交通省からは「使用料単価が150円/1立方メートル」といった使用料水準が示されています。

また、国土交通省においては、「令和7年度以降、供用開始後30年以上経過しているにも関わらず、使用料単価が150円/1立方メートル未満、経費回収率が80%未満であり、かつ15年以上使用料改定を行っていない場合について、社会資本整備総合交付金(国補助金)の重点配分の対象としない」ことが示されています。

葉山町下水道事業は、令和11年3月で供用開始30年が経過し、さらに、現在の使用料単価(134 円/m3)は総務省通知で求められている「最低限行うべき経営努力」の水準に達していないほか、経費回収率(約65~74%)を考慮すると、現状の使用料を維持した場合、建設改良費の重要な財源である社会資本整備総合交付金(国補助金)の重点配分の対象外となります。

そのため、経営基盤の強化にむけた財源確保、収支構造の適正化の観点から、適正な使用料水準への改定を行うものです。

下水道施設の老朽化対策に係る費用の増大

令和7年に埼玉県八潮市で下水道管路の破損が起因と考えられる道路陥没事故が発生しました。この事故では、多くの方々が下水道の使用自粛を求められるなど、多大なる影響を与える事態となり、下水道施設に不具合があった際の町民生活への影響の大きさが再認識されました。

八潮市道路陥没

(出典:埼玉県下水道局HP)

葉山町の下水道施設についても、供用開始して26年が経過しており、老朽化対策が課題となっています。

処理場やポンプ場では、耐用年数である10~15年を超過している設備の老朽化が急速に進展し、多額の修繕費用及び更新費用がかかっています。

また、道路等に埋設されている下水道管は約120キロメートルあり、耐用年数である50年を超過している管の割合は約6%の状況です。

しかし、令和7年度末に下水道に接続予定の3団地(東伏見台、パーク・ド・葉山四季及びシーライフパーク)の管は、耐用年数である50年をすでに経過しており、今後、多額の修繕費用及び更新費用がかかる見込みとなっています。

 

下水処理が止まると、下水道を使用できなくなることによる日常生活への影響や森戸川の水質汚濁の恐れなど、多くの悪影響をもたらすこととなるため、計画的に老朽化した設備の更新を進めるとともに、適切な維持管理を行ってまいります。

人口減少、下水道使用水量の減少による収入の減少に伴う経営状況の悪化

葉山町でも人口の減少、また近年の節水意識の向上や節水機器の普及により、今後下水道使用料が減少し、使用料収入の減少が進行する見込みです。

不安定な世界情勢の影響を受けたエネルギー価格高騰に伴う物価上昇や、人手不足等に由来する人件費の増加、金利の上昇に伴う借り入れた企業債(借金)の支払利息の増加により、下水道事業の運営に必要な経費が大幅に増加することが、見込まれており、経営に大きな影響があり、現状のままでは厳しい経営状況です。

下水道事業収支の見通し

一般会計繰入金への過度な依存解消

下水道事業は、運営に必要な費用を使用料及び国の定める基準に基づく範囲の一般会計繰入金だけでは賄えていない状況であり、国の定める基準以外の一般会計繰入金も含め、一般会計繰入金に収入の多くを依存することで成り立っています。

一般会計においても財政面での厳しさが増し、各種町民サービスや公共施設の老朽化対策等に影響を与える可能性が高い状況となっています。

このことから、一般会計繰入金への過度な依存を解消し、運営に必要な費用を賄うための使用料収入の確保に向けた適正化を図っていきます。

料金改定に関するQ&A

Q.下水道使用料の改定はどのようにして決まったの?

A.令和6・7年度より学識経験者、有識者及び町民の代表者で構成される葉山町公共下水道審議会が設置し、審議を行いました。令和6年10月18日に町長より「下水道使用料及び減免制度について」諮問がなされ、令和7年7月1日に審議会から町長へ答申がなされました。答申を受け、葉山町としての方針を決定し、葉山町下水道条例の一部を改正する条例を令和7年9月議会に上程し、議会に可決いただき、下水道使用料を改定することを決定いたしました。

Q.物価高騰で大変な時期なのに、今のタイミングで値上げなの?

A.昨今頻発している災害に備え、下水道施設や管路の更新・強靭化を図る必要があります。改定時期を見送れば、後々の値上げ幅に大きな影響を与えることから、少しでも上げ幅を抑えるために実施するものです。また、現在の社会情勢に鑑み、少しでもご利用のみなさまの負担を減らすため、激変緩和措置を講じて、3年の段階的な改定を行います。安全かつ安心な下水道サービスを提供のため、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

Q.前回の改定はいつなの?

A.消費税の改定を除くと、はじめてになります。

Q.令和10年度以降も下水道使用料改定が必要なの?

A.今回の下水道使用料改定で令和10年度までの資金は確保できると見込んでいますが、それ以降については、人口や使用料水量の動向、物価上昇など、その間の経営状況を総合的に検討する中で、再び使用料改定が必要になると考えています。できる限り次の改定を先送りできるよう、または改定率を抑えられるよう、今後も効率的な経営に努めてまいります。

Q.基本使用料を改定する必要があるの?

下水道事業に係る費用は、維持管理や施設整備・更新に係る経費など、水量に関係なく発生する固定費が約9割を占めます。その固定費について、固定的にお支払いいただく基本使用料で回収している割合は約3割ほどで、大部分を従量使用料でまかなっている状態です。

今回の改定にあたり、水需要の減少(従量使用料の減少)を考慮し、基本使用料の割合を少し高めて(改定前:28.7% → 32.5%)います。

Q.これまでどうのような経営努力の取組をしてきたの?

A.

1.官民連携による下水道経営の実施

葉山町では、民間事業者の有する技術能力を活用して、下水道施設の運転・維持管理を委託する包括的民間委託を実施しています。

このことにより、民間と行政の持つそれぞれの経営ノウハウや技術力をより一層活用した、効率的な運営体制を行っています。

2.デジタル技術を取り入れたシステムの有効活用

デジタル技術を取り入れたシステムの導入により、限られた人員の中で、能率的な事務の運営を図る等経費削減に努めています。

3.水洗化率向上に向けた取組

毎年ご好評いただいている浄化センター見学会・葉山町のマンホールカード・下水道接続についての戸別訪問など、さまざまな取組により水洗化率向上を図っており、多くのみなさまに下水道について理解を深める活動を展開しています。

葉山町の下水道事業は、快適なくらしや良好な水環境を保つため、みなさまの使用料等をもとに運営しています。

今回の使用料改定は、人口減少や施設の老朽化が進む中、事業の経営強化を図り、将来への安定した下水道サービスを提供するために必要な使用料の負担をお願いするものです。

公共下水道をご利用するみなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

下水道使用料の減免

 下水道使用料には、基本料金などが減免になる減免制度があります。

減免の対象

  1. 生活保護法の規定による扶助を受けている世帯。全額を免除
  2. 次に揚げる者が世帯にいるとき。 基本料金に相当する額を免除
    障害の程度が1級、2級または3級の身体障害者手帳を交付されている人
    ・児童相談所または知的障害者更生相談所において「障害の程度が最重度(A1)、重度(A2)又は中度(B1)」と判断された人
    ・障害等級が1級または2級の精神障害者保健福祉手帳を交付された人
  3. 社会福祉法に規定する社会福祉事業の用に供する施設及びこれに準ずるものと町長が認めた施設を経営するとき。 基本料金に相当する額を免除

手続き

 下水道使用料の減免を受ける場合は、役場2階の下水道課まで下記証明書を持参しお越しください。

  • 要件に該当していることがわかる証明書(手帳等)をお持ちください。
  • 手続きは同居人等、代理の方でも可能です。

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この記事に関するお問い合わせ先

お問合せ先:下水道課
〒240-0192 神奈川県三浦郡葉山町堀内2135番地
開庁時間:8時30分~17時00分
閉庁日:土・日曜日、祝祭日、年末年始
電話番号:046-876-1111 ファクス番号:046-876-1717

更新日:2025年10月30日