葉山町議会 平成21年10月13日

招集年月日

平成21年10月13日(火曜日)

招集場所

葉山町役場議場

開会(開議)及び閉会(散会、延会)並びに時間

開議

午後2時00分

散会

午後3時29分

応(不応)招議員及び出席並びに欠席議員

出席17名 欠席0名

出席並びに欠席議員の詳細
番号 氏名 出欠
第1番 畑中由喜子 出席
第2番 近藤昇一 出席
第3番 阿部勝雄 出席
第4番 土佐洋子 出席
第5番 山梨崇仁 出席
第6番 伊東圭介 出席
第7番 鈴木知一 出席
第8番 佐野司郎 出席
第9番 守屋亘弘 出席
第10番 森勝美 出席
第11番 伊藤友子 出席
第12番 待寺真司 出席
第13番 金崎ひさ 出席
第14番 笠原俊一 出席
第15番 加藤清 出席
第16番 中村常光 出席
第17番 鈴木道子 出席

地方自治法第121条により出席した者の職氏名

地方自治法第121条により出席した者の職氏名の詳細
役職 氏名
町長 森英二
副町長  
教育長 豊田茂紀
総務部部長 根岸隆男
保健福祉部部長 石川恵一
生活環境部部長 成島光男
都市経済部部長 高梨勝
教育部部長 吉田仁
消防長 有馬弘
総務課課長 矢嶋秀明
代表監査委員 櫻井勲

職務のため議場に出席した者の職氏名

職務のため議場に出席した者の職氏名の詳細
役職 氏名
議会事務局局長 上妻良章
局長補佐 高橋孝行
主事 佐々木周子

会議録署名議員

会議録署名議員の詳細
番号 氏名
第9番 守屋亘弘
第10番 森勝美

議事日程

第1 議案第24号 決算の認定について(平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算)
第2 議案第25号 決算の認定について(平成20年度葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算)
第3 議案第26号 決算の認定について(平成20年度葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算)
第4 議案第27号 決算の認定について(平成20年度葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算)
第5 議案第28号 決算の認定について(平成20年度葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算)
第6 議案第29号 決算の認定について(平成20年度葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算)
( 以上6件 決算特別委員会審査報告・討論・採決 )

議事の経過

議長(鈴木道子君)

皆様こんにちは。ただいまの出席議員は17名でございます。全員出席でありますので、本会議を再開いたします。(午後2時00分)
直ちに本日の会議を開きます。

議長(鈴木道子君)

森町長から、先日の台風18号の災害状況について発言を求められていますので、この際、発言を許可いたします。森町長、登壇願います。

町長(森英二君)

議長のお許しをいただきましたので、先日の台風18号の対応及び被害状況について御報告を申し上げます。
台風18号の規模・予想進路などから、本町においても強風、大雨、高波などによる被害が発生するおそれがあったため、10月7日、午後4時30分に災害警戒本部を設置し、警戒に当たってまいりました。その後、台風の接近に伴い、風雨が強まったため、翌10月8日、午前7時20分に災害対策本部を設置し、1号配備体制に切りかえ、警戒を強化いたしました。
被害の状況でございますが、10月9日、午後5時現在で、高波や強風による住居の一部損壊が25件、浸水が4件、がけ崩れが4件、道路冠水が1件、倒木が4件、停電が716世帯、沿岸地域では係留船舶の損壊や漂流物の散乱、地下駐車場浸水による駐車車両への被害なども発生いたしました。なお、町道の修復工事などの復旧作業につきましては、現在対応を図っているところでございます。また、海岸に打ち上げられたごみなどの漂流物は、かながわ海岸美化財団による撤去作業が10月10日から開始され、終了までおおむね2週間程度、つまり本日から約10日間ほどかかるかなという見込みでございます。
以上で報告を終わります。

2番(近藤昇一君)

被害報告についての資料は提出はできないものなんでしょうか。

消防長(有馬弘君)

今、町長のほうから報告をさせていただいたデータはですね、10月9日17時現在の被害状況の報告でございまして、現在もまだ被害状況の調査は消防のほうで行っております。これまでの今報告させていただいたもののデータはこちらにすべて消防のほうにはございますけれども、どこまでデータを、個人の氏名等も全部入っているものでございまして、どこまでそれを出していいというのをちょっと判断が。

議長(鈴木道子君)

現在も被害状況をまだ掌握中ということですので、ある時点を区切って、個人名等がございますので、その辺を精査してお出しいただきたいと思いますので、これは議長のほうにお任せをいただけたら皆様のもとに資料をお出しをしていただくようにいたしますが、それでよろしいでしょうか。

2番(近藤昇一君)

何々時点という形でいいと思うんですよ。少なくともきょう町長は報告されてるわけですから、その時点までの。それと個人名云々については、それは行政のほうでの判断が私はできると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

消防長(有馬弘君)

わかりました。ただいま報告をさせていただきました10月の9日17時現在の被害状況報告をさせていただきます。

9番(守屋亘弘君)

真名瀬漁港区域内のいわゆる不法係留船舶についてなんですけれども、私がきのう現地を見た範囲では、4隻程度が残っているという表現でいいのかどうかわかりませんけれども、当初よりも減っていると。今後どういう対応をとるのか、その辺いかがなものでしょう。

議長(鈴木道子君)

その件に関しましては、台風の被害状況についてでございますので、所管調査等も可能かと思いますので、それは後日ということで、今回の件については被害状況の資料をお出しいただくということにいたしたいと思いますが。皆様よろしくお願いいたします。では、次に移らせていただきます。

6番(伊東圭介君)

恐れ入ります。私も町長の報告について1点だけ確認をさせていただきたいんですけれども、今、町長の報告の中で、10月8日の7時20分に災対本部を設置して1号配備したということだったんですけれども、その時点で町長含め関係職員がもう既にその段階で出勤をされていたということでよろしいでしょうか。私の聞いてるところでは、そのようなことはなく、7時20分というのは時間をさかのぼって設置したようなふうに聞いておりますけど、その辺いかがなんでしょうか、事実関係として。

町長(森英二君)

ただいま報告いたしました、まず前日の10月7日、午後4時30分に災害警戒本部を設置いたしました。このときの本部長は教育長でございます。教育長はその後ずっと現地、消防本部に詰めて、夜も通して現地におられました。対策本部にですね。そして他の役職の重立った人たちも、警戒本部のときに出ております。そして今、報告で述べましたように、だんだん被害がといいましょうか、大きく予測されるということで、午前7時20分に消防長、それから教育長、総務部長。総務部長もその前からずっと詰めておりましたので、そこで協議をして、私に連絡がございました、自宅に。7時20分です。その場で、電話で協議をして、じゃあただいま災害対策本部の設置ということをそこで決めましたということでございます。私はその後に対策本部のほうに向かったということでございます。

議長(鈴木道子君)

よろしいでしょうか。では、次に櫻井代表監査委員から、さきの総括質問の答弁に関して発言を求められておりますので、この際、発言を許可いたします。櫻井代表監査委員、登壇願います。

代表監査委員(櫻井勲君)

発言のお許しをいただきましたので、平成21年9月17日に開催されました第3回定例会の守屋亘弘議員の例月出納検査の再報告についてという総括質問の答弁におきまして、誤りがありましたので訂正し、おわびさせていただきます。
例月出納検査の処理は、通常会計課の電算で処理をしておりますので、私、会計課と申し上げるところ、誤って企画調整課と申し上げてしまいました。その関係から、臨時的に処理した電算処理の企画調整課と申し上げるところを会計課と申し上げてしまいました。会計課と企画調整課とを全く逆にお答えしてしまったことを謹んでおわび申し上げます。訂正のほどよろしく取り計らいお願いします。以上でございます。

議長(鈴木道子君)

ただいま櫻井代表監査委員から訂正の申し出のありました件については、後刻記録を調査の上、必要な措置をとることといたします。

議長(鈴木道子君)

日程第1「議案第24号決算の認定について(平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算)」、日程第2「議案第25号決算の認定について(平成20年度葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算)」、日程第3「議案第26号決算の認定について(平成20年度葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算)」、日程第4「議案第27号決算の認定について(平成20年度葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算)」、日程第5「議案第28号決算の認定について(平成20年度葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算)」、日程第6「議案第29号決算の認定について(平成20年度葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算)」の6件を一括議題とします。
本件については、去る9月18日、決算特別委員会に付託し、休会中に審査を実施していただいておりましたが、既に結論を得ておりますので、この際、決算特別委員会委員長より審査の報告を求めます。委員長、登壇願います。

決算特別委員会委員長(畑中由喜子君)

決算特別委員会審査報告を申し上げます。平成21年9月18日、当委員会に議会休会中の審査として付託された議案第24号決算の認定について(平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算)、議案第25号決算の認定について(平成20年度葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算)、議案第26号決算の認定について(平成20年度葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算)、議案第27号決算の認定について(平成20年度葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算)、議案第28号決算の認定について(平成20年度葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算)、議案第29号決算の認定について(平成20年度葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算)の6議案について、審査の経過概要と結果を御報告いたします。
審査は9月24日から5日間、関係部課長等の出席を求め、説明及び提出資料により細部にわたり審査を行い、審査最終日の10日5日には町長及び教育長の出席を求め、次の事項に対して質疑応答を行いました。
町長質問事項。1、都市計画税の充当事業の財源として、一般財源はどの程度の金額が妥当と考えるか。2、防災担当を早急に町部局に移行する考えは。3、公約及び本会議での答弁内容がなぜ総合計画実施計画に反映されていないのか。4、補助金の見直しはどのように行われたか。5、くれ竹の郷葉山推進事業と生涯学習課のまちづくり関連事業とを一本化してはどうか。6、国民健康保険料設定における基本的考え方。7、下水道事業団への全面委託から脱却し、専門職の雇用も含め、自立した工事等発注が必要と思うが。
教育長質問事項。1、高校奨学金の今後の事業展開について。2、余裕(空)教室について。3、学校教育(児童・生徒)関連補助金についての考え方。4、くれ竹の郷葉山推進事業と生涯学習課のまちづくり関連事業とを一本化してはどうか。5、ヨットスクールのあり方について。
以上、慎重審査の結果、議案第24号決算の認定について(平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算)は全会一致により、議案第25号決算の認定について(平成20年度葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算)は賛成多数により、議案第26号決算の認定について(平成20年度葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算)は賛成多数により、議案第27号決算の認定について(平成20年度葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算)は賛成多数により、議案第28号決算の認定について(平成20年度葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算)は全会一致により、議案第29号決算の認定について(平成20年度葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算)は賛成多数により、次の指摘・要望を付し、それぞれ認定すべきものと決しました。
指摘。1、独立した機関として、監査での指摘内容は具体的に表記すること。2、新規事業及びそれに準ずる事業は、決算付属説明書に必ず実績を明記すること。3、広報等ポスティングは配布漏れがないよう、業者に厳しく指導すること。4、低入札価格調査制度活用の徹底を図るとともに、将来的には最低制限価格制度を研究・検討すること。5、景観計画策定までの工程を明確にすること。6、予算・決算付属説明書の表記内容は、対比できるよう統一すること。7、放課後児童対策として余裕(空)教室を活用することへの結論を出すこと。
要望。1、所得階層別滞納状況等が十分把握できる資料を作成すること。2、補助対象団体への監査の充実を図ること。3、不祥事案件を教訓として、職員の管理など体制の面からも見直しを行うこと。4、青少年会館の老朽化に伴い、移設も含めた今後の見通し等、早急な対応を行うこと。5、葉山灯台の必要性の調査を早急に行うこと。6、消防の広域化計画の進展にかかわらず、防災担当を早急に町部局に移行すること。
以上報告いたします。平成21年10月13日、決算特別委員会。

議長(鈴木道子君)

以上で委員長の報告を終わります。これより委員長報告に対する質疑を行います。
(「なし」の声あり)
御質疑がなければ、これにて質疑を終結いたします。
これより議案第24号から議案第29号までの6件について一括して討論を行います。まず、認定することに反対者の発言を許します。一括です。よろしいですか。(私語あり)

2番(近藤昇一君)

2番日本共産党の近藤昇一です。日本共産党を代表して、議案第24号20年度葉山町一般会計歳入歳出決算、議案第28号葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算に賛成の立場から、議案第25号葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算、議案第26号葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算、議案第27号葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算、議案第29号葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算に反対の立場で討論に参加いたします。
まず、議案第24号葉山町一般会計歳入歳出決算についてでありますが、当該年度の1月に就任された森町長としては、当初予算は骨格的予算となり、第2回定例会での補正予算で政策的予算を編成するとして、その規模も1億8,000万という説明がございました。しかし編成された補正予算は6,100万円規模で、その補正予算書も提出された直後に差しかえられるという汚点を残した決算であるということは指摘させていただきます。
さて、昨年1月の町長選挙は、従来からの継続的な事業である真名瀬遊歩道問題、ごみ処理問題、公共下水道問題などが大きな争点として戦われましたが、町民の審判はこれらの問題を見直すことを公約とした森町長を選択しました。その結果、ごみ処理広域化を進める2市1町の協議会からの離脱、真名瀬遊歩道計画の中止、公共下水道計画の一部見直しなどの公約をスタートさせた年と言えます。多くの町民の中には、これまで継続してきた事業が突然変更されることから、不安視する声も聞かれますが、これらの変更したことによるメリットを広く町民に知らせていくことも必要であろうと思われます。我が党は従前からこれらの事業の反対や見直しを強く求めてきた経緯があり、変更したことを評価してまいりました。
平成20年度一般会計予算で我が党が評価した点を具体的に述べさせていただきます。その1つは、森町長がいち早く中止の方針を出された真名瀬遊歩道計画の予算をカットした点であります。真名瀬遊歩道は町民の大きな不安と関心を呼んだ事業でした。町長はその遊歩道を中止し、新たな漁港整備を考えるとの方向を示されたことは、我が党も当初から遊歩道計画に疑問を呈してきた経緯もあり、また町民の強い要望にもこたえるものとして評価いたします。その後の検討委員会での検討の結果、真名瀬漁港船揚げ場整備として事業が継続する可能性を大きなものとしたことは、高く評価したいと思います。
2点目は、ごみ処理問題についてであります。町長は2市1町のごみ処理協議会からの離脱の方向を打ち出し、徹底した分別収集による資源化・減量化を図るごみ処理減量の方針を打ち出しました。さらに、ごみ処理経費削減に向けて、前町長が放置してきた焼却炉の改善工事を行うことにより、重油の使用量を大幅に削減することに成功し、さらにし尿の焼却処理の見直しを行い、平成24年度に公共下水道終末処理場での処理に切りかえることを明らかにし、平成27年度からはし尿処理焼却を中止し、その間、横浜市に委託して水処理を行うことになりました。平成21年度からはこのことによる重油の使用量も大幅に削減される予定となっております。これらのことは、地球温暖化効果ガスの削減に大きく貢献するものと評価されるものであります。
3点目は、下水道事業の見直しを表明している点であります。市街化区域は公共下水道で、市街化調整区域は合併槽やコミプラの活用と、市街化区域のコミプラは可能な限り継続して活用するという方向性を示されましたが、これは我が党が当初から政策として主張してきたものでもあります。下水道事業は多額な費用と長い年月を要する事業ですが、都市化された地域の環境衛生面から必要な事業と考えています。しかし、市街化調整区域においては、おのおの家が離れていることを考えれば、公共下水道にかわる合併浄化槽や一定の集落ごとのコミプラ等を活用することは、経済的にも利点があり、環境面での改善が急がれるところでもあります。現在、財政面から面整備の大きな伸びは望めない状況で、市街化区域が終了してから調整区域に着手するまでには長い年月が必要となります。その結果、環境の悪化が懸念され、早急に町の方針を明確にした上で住民に対して丁寧な説明が行われなければならないと考えます。
これら大きな3点のほかに、生垣設置奨励事業助成にブロック塀の撤去も対象にした点や、AEDの増設、小児医療費助成制度の所得制限撤廃など、前進面として一定の評価をするものであります。しかし、前町政を引き継ぐように、これまで長年指摘し続けてきたものが、見直しもされずに行われていることに対しては厳しく指摘しなければなりません。
その第1は、顧問弁護士制度についてであります。町は長年にわたって同じ弁護士を顧問弁護士として依頼してきましたが、森町長誕生に伴い、これまで長年務めてきた顧問弁護士が年齢を理由に辞退しました。私たちはこれを機会に顧問弁護士制ではなく、必要に応じて県の市町村課や町村会などに弁護士の紹介を依頼する体制をとることを提案しています。しかし、森町長は、新たに顧問弁護士を選任し、年間8件の相談案件に対して年120万円の支出が行われています。さまざまな部門で補助金を削っている中で、この部分を聖域とするのではなく、あらゆる方法を模索するべきであることを指摘いたします。
第2は、諸証明宅配サービス事業についてであります。この事業は、平成14年、月1,300件の10カ月で260万円の歳入を見込んで始めた事業でした。我が党は計画当初から、その必要性や採算性を指摘してまいりました。結果は、当該年度も年間126件の事業としかならず、とても事業などと言えるものではなく、発足当初は宣伝不足としていましたが、最近は利用者が喜んでいるとの理由で強行していますが、時間外手当の出ない管理職を時間外に宅配させていますが、時間外手当を払わなくて済むから管理職に宅配させるというのは、本来の管理職としての職務と相入れないものであると考えます。我が党は、福祉施策とするか、また図書の宅配などと連携した施策に変更するなど、事業の見直しを強く求めてきました。改めてこの施策について検討するべきであると考えます。
第3は、小児医療費助成制度です。我が党は何度も補助年齢の引き上げを求め、条例を議員提案するなど改善を求めてきた中で、前守屋町長は7歳児未満まで引き上げて、県内でトップクラスと自慢をしておりました。しかし各自治体が子育て支援を強化する中で、今では県下最低クラスとなってしまいました。当該年度途中で所得制限を撤廃するなどの前進面があるものの、これも県の補助金が増額されたものを充てたとしか思われません。さらに、議会答弁で平成21年度には年齢引き上げを行うとしたことも実施されていません。町長の議会答弁がいかに軽いものであったかがうかがえるものであります。
第4は、在宅高齢者住宅改修事業です。町が実施している在宅高齢者住宅改修助成事業は、65歳以上で介護の必要のない方が、必要な床のフラット化や手すりの取りつけなど、介護保険に該当する事業と同じ住宅改修に限定した助成であるため、当初から不十分な施策であり、リフォーム資金助成制度に改めるべきであることを指摘してまいりました。案の定、利用者が少なく、年々件数と金額が減ってきた事業です。さまざまな施策は多くの町民が利用してこそ生かされるものです。平成27年度にリフォーム資金助成制度がスタートしましたが、長年改良を拒否してきた町政の責任は重大であると言わざるを得ません。
第5は、町民との協働のあり方です。町長は就任当初からまちづくり町民会議を重視するような発言をたびたび行ってきましたが、その町民会議からあり方をめぐって議員全員にアンケートという形で運営に関して意見を求められましたが、我が党は議会を通じて町長にそのあり方について問いただすことはあっても、町が公募した町民会議に直接干渉するようなことはできないとする回答を行いましたが、本来町民の声を大事に思うのであれば、町当局の中で解決すべき問題であったと考えます。さらに真名瀬遊歩道にかわる漁港整備の検討を進めるための真名瀬漁港整備検討委員会が要綱もなく発足し、町長の意思で町長が会長を務め、事務局にも職員を置かないなど異常な運営が行われました。そのような中で検討委員会は、漁港船揚げ場の整備との答申が出されました。これらのことは今後の町民との協働に影を落とすものであったことを指摘いたします。
次に、国民健康保険特別会計、そして後期高齢者医療特別会計、老人保健特別会計、下水道事業特別会計に反対の立場からの討論を行います。
まず、国民健康保険特別会計でありますが、国民健康保険は他の健康保険と違って、雇用者負担制度がないため、国からの補助制度が欠かせないにもかかわらず、2度にわたる補助金の削減によって国民健康保険制度は今、危機的状況に追い込まれています。このようなときだからこそ、国民皆保険制度として発足した国民健康保険制度を住民を守る立場から支えていくのが地方自治体の役割ではないでしょうか。葉山町でも保険料の急激な変化を避けるためとして、一般会計から繰り入れを行っていますが、近年一般会計からの繰入金は、剰余金が生まれるとそのまま一般会計に繰り戻しを行っていました。我が党は剰余金については保険料引き下げに活用すべきであることを長年要求してきて、当該年度はこれを基金として国保会計に残しましたが、そのことによって今度は一般会計からの繰り入れを減額するという措置を行いました。その背景にあるのは、町長を初め国保特別会計は独立採算が原則というかたくなな考え方があります。その考えをもとに、医療給付費が伸びた部分を保険料に反映させるというものです。多くの他の自治体では、医療給付費が伸びた場合、その部分を一般会計から繰り入れています。その結果として、お隣の逗子市と比較すると、かつては1人当たりの保険料は葉山町のほうが安かったはずなのに、平成19年度の比較では葉山町のほうが年間1万3,200円も高くなっています。まず、町長を初め国民健康保険を保険としてとらえ、独立採算が原則との考えを改め、国民皆保険制度としてスタートした国民健康保険制度を福祉制度としてとらえ、国に対して補助制度の見直しを求めるとともに、自治体としても助成を強めていくことが必要であることを指摘いたします。
次に、後期高齢者医療特別会計についてであります。この制度は2006年に成立した悪法で、保険者を都道府県の広域連合としております。この財源の負担割合は、保険料が10%、支援金が40%、公費が50%です。75歳以上の高齢者に賦課し、現在も被扶養者でも同じ保険料が徴収されます。月1万5,000円以上の年金受給者は年金天引きです。保険料未納者には短期証、資格証の発行が義務づけられています。鬼のような医療保険制度を持ち込んだ制度で、ほかに世界のどこにもない制度であります。75歳以上の医療にはお金をかけない。うば捨て山の制度としてでき上がっております。今、我が党を含む民主党、社民党、国民新党の4党が一致して廃止法案を提出し、参議院では通過し、衆議院に送られて継続審議となっています。8月の衆議院選挙では民主党政権が発足し、この悪法も風前のともしびであると考えますが、まさか民主党も参議院で共同提案し、賛成したものを衆議院で反対することはないものと考えます。こんな悪法の差別医療制度は、直ちに廃止するしかないと考えます。葉山町としても政府や県、広域連合への廃止の意見を強めていくことを要求いたします。
さらに、後期高齢者医療制度で大きく影響を受ける老人保健医療特別会計は、後期高齢者医療制度そのものを認めない立場から、この変更を認めるわけにはいかないとして、この決算案に反対するものであります。
最後に、下水道事業特別会計についてであります。森町長は下水道事業の見直しを言われましたので、その方向を見守りたいと思いますが、今決算は現在の事業計画の全町に公共下水道を布設する計画に沿ったままで、財政的な面でやむなく事業を縮小した形になっています。我が党は以前から全体計画の見直しを求め、市街化区域は公共下水道で、市街化調整区域は合併浄化槽か一定の集落にコミプラの可能性もあるとした具体的な提案を行ってきました。事業計画の見直しを急ぐ必要があります。今、決算案に浄化センター建設工事事業が計上されています。現在2基の処理施設が稼働中、そして平成23年ごろには流入量がふえるとして、2基の処理施設では処理しきれない状況になり、したがって当該年度の予算で3基目の処理槽の準備にかかることが計画されてきました。しかし、今後を考えれば、平成16年に2基目に移るまで、つまり1基6,200立米で処理してきた処理人口の実績値は9,000人を超えております。さらに、現在稼働中の2基目1万2,400立米による処理人口は3基目の稼働が予想される平成22年度までには1万7,000人を超える予想であります。この推移を見れば、例えば全町下水道布設をしたとしても、全4基2万4,800立米があれば、1基の処理量9,000人×4基で3万6,000人の処理が十分可能になる計算であります。例えば現在の計画の全町公共下水道であっても、処理人口3万2,000ですから、十分処理できる計算になります。今、町長が言われる市街化調整区域を合併浄化槽で、現在のコミプラは継続するとの考えならば、上山口・木古庭の市街化調整区域の人口を合わせると3,780人、またコミプラを使用する3団地の処理人口は3,500人を超えています。現在、合計7,280人です。もし町長が主張するとおりであれば、公共下水道で処理する人口は3万2,000からマイナス7,280人で、2万5,000人弱です。最初の1基で9,000人の処理ができるとすれば、3基で2万7,000人の処理が可能となります。平成27年に予定している4基目の処理槽さえ不要になる可能性があります。今後、下水道接続状況を勘案し、最大処理が必要な状況になっても、4基目の処理槽で賄い、新たなトンネルを掘ることのないよう、計画を見直す必要があります。4基の処理槽で賄えれば、トンネル工事が不要となり、40億円が削減されることになり、さらに機械設備7億円が削減できることになります。町財政が厳しい折、この下水道事業が無駄な公共事業にならないように、財政面から見直しを急ぐ必要があります。さらに環境面や市街化調整区域への手だてを急ぐ必要性を強調したいと思います。
さらに、当該年度6月に行われました下水道事業団との工事委託協定についてであります。この協定は、現在稼働中の2系列目の処理槽が流入量予測から見て近く満杯になる可能性を考慮し、必要な工事であると認識しておりますが、下水道事業団との工事委託協定のあり方については問題があると考えます。この工事委託協定締結は、6億5,000万で日本下水道事業団と工事委託協定を結ぶというものです。今回の工事は3系列目の工事になります。過去2つの工事とほとんど変わらないという工事内容であるにもかかわらず、具体的な工事内容と各機器について、予想金額等細部について過去の2系列と比較検討された内容を求めましたが、ほとんど答えられない状況でした。全く下水道事業団に丸投げしていると言わざるを得ません。下水道事業団の工事内容を幾らか変更したのか、前回と比べられないようにしたのか、1系列目より安く、2系列目よりは高い金額だというだけで、一つ一つの設備については予想金額等は全く示されない状況でした。今回は3度目の工事であり、過去2度も同じ工事を行っており、それと比較することさえ考えない下水道事業団任せ、言いなりという町の姿勢は改められなければなりません。さらに、この工事の入札のおくれから、一部繰越明許されるという事態にまで発展し、下水道事業団に対する不信はますます増幅されたものであります。今後4系列目の工事も予想される中、このまま見過ごせばまた事業団の言いなりになることは予想されますが、今回の工事委託協定の議案が議長裁決で辛うじて可決されたことを考慮に入れ、今後事業団任せでない体制について、早急に検討を進めることが必要であることを指摘いたします。
以上、議案第24号、議案第28号の決算案に賛成、議案第25号、26号、27号、29号に反対の討論とさせていただきます。(拍手)

議長(鈴木道子君)

次に、認定することに賛成者の発言を許します。

4番(土佐洋子君)

4番土佐洋子です。私は、平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算並びに葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算、葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算、葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算、葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算、葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算の計6件に対して、委員長報告に賛成の立場から討論に参加いたします。
初めに、ことし8月5日に平成20年度の一般会計及び特別会計の決算集計に当たり、電算処理のチェック不十分により平成20年度平成21年5月分歳計現金及び歳入歳出外現金等収支現計表の一部に表示間違いがあった旨の訂正報告がありました。また、平成20年度末には有印公文書偽造等行使として、職員が備品の購入を行った際、おくれた事務手続を急ぐ必要から決裁印等の不正複写を行い、公文書の偽造を起こすなど、とても残念な出来事が続いております。このような不祥事が二度と起こらないことを強く要望いたしますが、このことは副町長がいないことなど、庁内の人員体制チェックに対する職員の意識不足からくるものとも考えられます。町長以下、しっかりとした職務に対する引き締めを行うべきと指摘させていただきます。
さて、それでは検査の費目ごとに見解を述べてまいります。まず総務費の災害見舞金給付費については、災害により被害を受けた町民、またはその家族に災害見舞金が支給されますが、災害見舞金をほぼ支給することなく19年度実績で1件、平成20年度なしと、毎年予算が減額されています。しかし、さきの10月8日の台風のように、葉山町内に多大な被害をもたらす災害がいつ発生するかはわかりません。引き続き十分な体制を整えてもらいたいと思います。
一般管理費の職員研修事業については、国際姉妹都市派遣研修に旅費以外に支度金が支出されており、この支度金に関しては時代にそぐわないものと考え、即刻廃止すべきであると指摘いたします。
委託費の町民会議運営経費については、32回もの会議が開催されましたが、意見が何も反映されていないとのことで、改めてその総括をすることは重要なことではないかと思います。
住民情報システム管理費の事務処理OA化事業では、3,836万4,000円という大変高額の費用がかかっていることからも、システムのバージョンが変わったからといって、会計の間違いがあったということは許されません。冒頭に述べたとおり、しっかりとした体制、意識を持って臨んでほしいと思います。
次に、民生費、児童福祉施設費、放課後児童健全育成事業は、要望事項にもあるように、多くの児童が施設の利用をしている中で、老朽化に対する対策は早急に検討しなければいけない課題だと考えております。さまざまな角度から検討を行い、建てかえを視野に入れた町の積極的な対応を望むものであります。
次に、衛生費、保健衛生総務費の新規の健康増進施設利用券交付事業は、町民の健康増進に有効な事業と考えておりますので、ぜひ町民の方々にアピールし、さらなる利用を広めてもらいたいと思います。
次に、教育費、ヨットスクール事業に関しては、ヨットの普及を図り、その練習を通じて健康で節度ある若人の育成に力を注ぎ、そしてヨットが町を象徴するスポーツとして定着し、将来大きな国際大会等で活躍し、郷土の名を高めてくれるような選手が育ってほしいと考えております。万全なレスキュー体制が不可欠な海のスポーツということからも、継続的な事業展開を望みます。
次に、防災担当を町部局に移すということについては、広域化の進展にかかわらず、早急に対応すべきだと指摘させていただきます。
最後になりますが、決算委員会からの指摘事項にもあるように、予算・決算付属説明書の表記内容は対比できるよう統一すること、そしてだれが見てもその内容がわかるよう記載することと改めて指摘をさせていただきます。
以上、平成20年度葉山町歳入歳出決算計6件について、委員長報告に賛成の討論といたします。

議長(鈴木道子君)

次に、認定することに反対者の発言を許します。

9番(守屋亘弘君)

9番守屋亘弘です。私は、いきいき葉山を代表して、議案第24号一般会計歳入歳出決算並びに議案第28号介護保険特別会計歳入歳出決算に賛成し、その他の議案には反対する立場から討論を行います。
議案24号について、私どもは20年度予算の際に賛成をいたしましたが、その点について2点ばかり反省すべき点があろうかと思います。その点をまず申し述べたいと存じます。20年度決算において、経常収支比率はついに99.8%となりました。予算作成時においては新町長誕生ということで、骨格予算を主に予算編成をされたという意味において、いわゆる義務的経費、経常経費を主に予算が策定されたと私どもは理解しておりますが、結果においては非常に厳しい状況に陥っていたということを、まず反省しなければならないかと存じます。それと、後ほど反対討論する議案との関連において、例えば下水道特別会計に一般会計から払い出した金額は約7億8,000万、それと同様に、後期高齢者医療特別会計に繰り出した金額が約2億4,000万、そういう点を強く指摘せずに賛成したということについては、反省することがあったと考えます。
それと、なお2点申し述べたいことは、先ほど2番近藤昇一議員もお話しになっておりましたけれども、まず顧問弁護士の件についてであります。前顧問弁護士…失礼、元顧問弁護士は20年3月末をもって辞職しまして、前顧問弁護士は本年の3月末をもって、これまた辞職しましたけれども、前顧問弁護士は6月以降、月額12万円の報酬を得て、最後は私どもの議員総勢、議長を除く16名のうち15名の反対をもって、やむなくやめるような醜態を演じました。これは、隣まちの横須賀市の市長選挙に立候補するということであろうかと存じますが、その際の対応は、私に言わせれば選挙運動をしながら、片手間に葉山町の顧問弁護士が務まるというように町長も当の顧問弁護士も考えたような節があります。そのような顧問弁護士に、月額12万円も払ってしまったということは、まことに遺憾と考えます。先ほどのお話の中で、顧問弁護士に相談した件数は8件である。通常の弁護士費用であれば、相談料はせいぜい1万円、8件だったら8万円、それで済んだものを120万円も払ってしまった。10カ月分。こういう面を考えれば、首長に重々反省してもらわなければならないと考えます。また、当初は決算と特別関係ないかもしれませんけれども、町民会議の積極的活用と称して、私に言わせれば何でもかんでもごみ処理だ、下水道だ、諮問するというようなお考えであったように記憶しておりますけれども、それは一切、結果として本年6月末をもって任期終了だという理由をつけ、今まで一生懸命努力された町民会議のメンバーの方々の志をないがしろにしてしまったと言わざるを得ないではないかと私は考えております。
このように、20年度一般会計歳入歳出決算の賛成に当たり、所感の一端を申し述べました。
引き続いて、議案第25号国民健康保険特別会計歳入歳出決算についてでありますが、これは20年度において、収入未済額がついに5億1,100万円に達しました。予算作成時においては、1人当たり7,000円値上げする見通しである旨の担当部署のお話がありましたが、先ほど検証してもらった範囲では、その値上げ幅は約2,000円ということでありましたけれども、値上げし、なおかつ累積の未済額が5億以上になっても、この特別会計が存続するということは、いかに高い国保料金であろうかと考えます。本年度に入り、賦課方式の見直しをするということでございますが、20年度においてはそのような状況であり、とても容認することはできません。
また、議案第26号後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算についてでありますが、これは発足当時からネーミングにおいても大変議論があったところであり、私としてはその対象になる方々がかつて戦場に赴き、塗炭の苦しみを味わい、戦後においては私ども祖国日本の高度経済成長の第一の担い手として大変な御尽力をされた方々であったにもかかわらず、75歳以上の方々すべてに限ってこのような医療制度を採用するということ自体、私にとって容認できないシステムでありました。現政権においては、この政権が続く以上、いずれ廃止の運命にあるやに聞いておりますが、見直しという点を踏まえても、やはり私の、我々の判断が正しかったと、このように解釈をしております。
それと引き続いて、この関連において老人保健医療特別会計歳入歳出決算についても反対をいたします。
また、議案第29号下水道事業特別会計歳入歳出決算についても反対をいたします。この点につきましては、あえて20年度予算特別委員会の審査の中で、町長質問として挙げられております水質浄化に対する全体計画の考え方について、その中でいわゆる町長の町長選挙に当たっての公約に関して、すなわち葉桜・イトーピアの下水処理はイトーピアの旧コミプラで賄うということがありました。この点に対して、当時の待寺真司委員の質問に対して、町長はどのように答弁をされたのか、私は今でも鮮明に覚えております。すなわち、待寺真司委員は、少なくとも私は葉桜の人にはちゃんと説明するべきだと思いますけど、それをやっていただけますか。これに対して町長は、これは全町に配ったビラの中でマニフェストに書いているわけですから、全町にお知らせするということは必要だと考えております。しかし、いまだかつて何にもしてない。
それとまた、当時、委員外議員として加藤清議員の質疑に対して、まず加藤議員の質問の趣旨を申し上げますと、いわゆる下水道事業は、下水道事業団に対して町長は抜本的見直しをすると、そのように公約したと私は理解しておりますけれども。そのような背景で加藤議員は質問なさったと解釈しておりますが、町長が1期でおやめになるということを公言しているならですね、もう早急に何らかの結論を出さなければならないという意味であろうかと思いますが、1期4年ということであれば23年にやめてしまう。その結論を次の人に積み残すんですかということも含んでいるんです。すなわち、何らかの方針なり考えを示さなければならないんではないかと。これは理の当然であろうかと存じますが、そのとき町長は「ずっと言ってるとおり、自分の任期中に方向性を出していくわけですが、できることなら今年度中、ことしじゅうですか、20年度中には方向は明確に出していきたいと。それくらいのスピードを上げて精査していきたいと考えております。」とあります。どの程度のスピードなのか。町長も下向いてお考えのようですけれども、これも現在時点で何ら明確に出してない。このような事業では、一度立ち止まって考える。すなわち、一時期中止して、ただ設備は運転するということだって、一つの選択肢であったと存じます。
なおかつ、20年度、21年度にわたって、先ほどのお話がありましたけれども、第3系列の設備に増強ということで、日本下水道事業団に工事を発注しました。20年度が2億円、21年度が4億5,000万円、都合6億5,000万円。しかしながら、20年度において、何と半分以上の1億640万円が繰越明許費となったのであります。すなわち、21年度の4億5,000万円と、今申し上げた数字を足せば、何と5億5,640万円。あるいは、ひょっとしたら、21年度1年で済んだかもしれない。実に6億5,000万に対して5億五千何がしかの数字は85.6%、繰越明許の際にもいろいろ議論があったところです。また、本契約関係においても議論がありました。本来的に申し上げるならば、町長はただただごみ処理だけが公約したように述べておられるやに私には聞こえますが、本丸は下水道事業です。どうして20年度において一般会計から約7億8,000万円も繰り出しをし、存続しなければいけないのか。先ほどの公約と関連で申し上げれば、何回も言ってるから全部暗記したけども、8億、9億、公約では9億を繰り出しては、とんでもないと。そのように言っておられました。このような特別会計に、どうして私が賛成できるのかと、これは極めてまことに不可能のことと存じます。
以上をもちまして、私の討論といたします。(拍手)

議長(鈴木道子君)

次に、認定することに賛成者の発言を許します。

11番(伊藤友子君)

11番伊藤友子でございます。21世紀同志会と公明の会を代表し、議案第18号平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算外5件の特別会計決算に対して、委員長報告に賛成の立場から討論に参加いたします。
森町長が平成20年1月20日に就任され、平成20年度予算は町長にとって初めての予算編成となりました。その際、町長は、施政方針において「平成20年度当初予算は新たな事業は必要最小限度とし、義務的経費を含む経常経費及び法令に定める事業や緊急性・継続性のある事業等を中心とした予算編成にとどめ、政策に関する事業費等については次期補正予算において20年度予算の充実に取り組んでまいります。」と述べておられます。そして6月の補正予算では、一般会計において当初予算88億3,000万円に加え、助成負担金等々6,110万1,000円が予算化され、その予算は88億9,110万1,000円、特別会計を含め166億8,159万3,000円となりました。
実質的には、以上の予算でスタートした平成20年度でございますが、その決算において、まず歳入の根幹をなす町税については、徴収率は町税全体で現年課税分97.8%と、前年比0.2%の減となりましたが、滞納繰越分を含む合計では93.0%と、前年と同率で、収入額は7,982万8,000円の伸びとなりました。しかし、収入未済額は前年度比では増加しており、それにストップをかけるべく努力されるよう期待するものでございます。また、その他の歳入として、住民税フラット化の制度改正による地方特例交付金以外、地方譲与税を初め、利子割・配当割交付金等各種交付金は、そのほとんどが景気低迷等の影響を受け、減収している状況下にあって、財源の確保には町としても相当に御苦労があったものと推察いたします。
また歳出では、経常収支比率が昨年度の95.2%から99.8%と、4.6ポイントと上昇したことは憂慮すべきことであり、国の分流式下水道等に要する繰出基準が示されことによるものとの説明がございましたが、いずれにいたしましても、より一層財政の硬直化が進行したということでございますので、ぜひとも今後に向けた対応を強く望むものでございます。
国民健康保険特別会計につきましては、この制度は実施主体が市町村と定められており、多くの市町村がその運営に苦慮されていることとは存じ上げております。町も運営の健全化に向け、鋭意努力されていることは理解できるところでございます。が、保険料の収納率は、後期高齢者医療制度が開始されたことも影響してか、2.0%減となっています。また、保険料の収入未済額も5億円を超える状況となり、ぜひともこれは町にとって驚きであり、憂慮すべきことと考えます。今後ぜひとも収入未済額の削減に努力されるよう、切に希望するものでございます。
また、新たにスタートした後期高齢者医療特別会計、これにつきましては、個人的には制度そのものに反対でございますが、今回はあくまでも葉山町の20年度の予算執行が妥当だったかどうかという面からのみ見させていただきました。
下水道事業特別会計の予算も同様でございます。まずは無難に、良好に執行されたものと考えます。
以上、議案第18号平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算外特別会計歳入歳出決算5件は、おおむね良好であると判断して、委員長報告のとおり認定することに賛成し、私の討論とさせていただきます。

議長(鈴木道子君)

伊藤友子議員、恐れ入ります。ただいまの賛成討論の当初と、それから終わりのほうにつきまして、「議案第18号」というふうにおっしゃっておりますが、これは議案第24号の間違いだと思いますが。

11番(伊藤友子君)

そうでした。失礼いたしました。おわびして訂正させていただきます。今、議長が御指摘いただきましたように、議案第18号を訂正させていただきます。24号でございますね。2カ所訂正いたします。失礼いたしました。

議長(鈴木道子君)

次に、認定することに反対者の発言を許します。
では、次に認定することに賛成者の発言を許します。

12番(待寺真司君)

12番待寺真司です。私は、新葉クラブを代表いたしまして議案第24号平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算より議案第29号平成20年度葉山町下水道特別会計歳入歳出決算の6議案に関して、委員長報告に賛成の立場から討論に参加いたします。
決算関連6議案につきましては、去る9月17、18の両日に行われました総括質問を経て、9月24日から5日間にわたり決算特別委員会において各課職員からの説明をもとに、証書類のチェックも含め、細部にわたり審査が行われました。会計別の収支を見ると、一般会計では歳入歳出差引額は5億7,559万4,724円で、翌年度への繰り越すべき財源6万8,500円を差し引いた実質収支額は5億7,552万6.224円となっており、前年度の実質収支を引いた単年度収支額は6,871万8,929円のプラスとなっております。この単年度収支に20年度積立金1億6,000万1,000円を加え、さらに当該年度の積立金取り崩し額2億9,000万円を差し引いた実質単年度収支額はマイナス6,128万71円となっており、平成19年度より約1,900万円の収支が悪化をいたしました。
その背景には、定率減税の段階的な撤廃による給与所得による町税が若干は増加しましたが、三位一体改革により個人住民税率の10%フラット化がもたらした影響など、また国庫補助金、負担金の廃止や縮減、地方交付税の普通交付税が不交付団体に戻るなど、国の財政運営に翻弄された結果とも言えるでしょう。
一方、歳出面では電子入札システムの導入により大型公共工事の入札差金が大きくふえるなどの歳出抑制も相まって、回復基調が数字上にもあらわれており、近年の大変厳しい財政状況が続く中、堅実な財政運営がなされていると考えます。
しかし、決算特別委員会でも問題として上がりましたが、入札制度改革の課題として、当該年度においては下水道工事を2件請け負っていた会社が倒産して、工事区域内の町民を初めとし、職員にも大きな負担となったことを踏まえて、今後も適切な入札制度を研究・検討を進めてほしいと思います。
一方、5特別会計の単年度収支に目を向けますと、国民健康保険特別会計の実質収支額が1億8,331万9,021円となっており、単年度収支においては2,259万1,856円で、前年度より約9,200万円の大幅な改善となっております。
次に、当該年度より新たに設けられました後期高齢者医療特別会計につきましては、実質収支額は1,102万7,937円、また、老人保健医療特別会計では単年度収支が2,494万8,656円、介護保険特別会計も1,744万911円のプラスで終了し、下水道事業特別会計の単年度収支がマイナス41万6,582円となったものの、5特別会計では昨年度より約7,560万円の改善が見られました。一般会計を含め、全会計では1億4,431万1,707円の単年度収支額のプラスとなり、19年度より大幅な回復となった数字は、自立に向けて財政調整基金を初めとし、各基金の残高がプラスに転じる可能性を大いに感じることができる平成20年度決算となりました。
実際、さきの平成21年度9月補正予算において、財政調整基金が2億5,000万円の公共公益施設整備基金には8,000万円の積み立てが補正でできました。その結果、財政調整基金は平成20年度末残高3億9,341万6,000円から約5,000万円の増額に転じた点は、今後の財政運営上評価できるものと考えております。
さて、具体的な施策の展開においては、まず最初に子育て支援センター「ぽけっと」の開設が挙げられます。老朽化した葉山保育園の移転に際し、耐震改修を行って昨年10月1日に開所した当該施設は、子育て中の保護者の社交の場としても、子供の健やかな生育のためにも大変有意義な施設となっているものです。運営に携わっていただいているNPO法人葉山風の子のスタッフによるさまざまな遊びや菜園づくり、また「ぽけっと」のお祭りを開催するなど、その献身的な御努力により登録者数及び利用者もどんどんとふえており、子育てしやすい町のシンボルとして、しっかりと一歩を踏み出していることに、職員及び関係各位に感謝をいたしております。また、平成19年3月1日に準備委員会として立ち上がった発達支援システム検討委員会が平成20年度においては年1回の開催に終わったことにはいささか不満の残るところではございますが、発達につまずきのあるお子さんの一貫した支援の充実を図る上で大きな力となることを新葉クラブとしても大いに評価しておりますので、さらなる努力推進をお願いするところであります。
次に、教育環境の整備では、葉山小学校のトイレ改修工事が実施され、長年の保護者の要望であった事項が一つクリアをされました。また、こちらも大変要望の多かった一色小学校のグラウンド改修が行われ、南郷中学校の校舎及び屋内運動場の耐震診断業務委託が同じ年度に行われたことなと、本年も昨年よりさらにハード面での安全対策が着実に進んでいると評価をしております。
教育費におきましては、当年度執行率は94.7%でした。昨年より執行率が低かった点などを考えれば、学校施設の改善には緊急性・安全性など日ごろより十分な検討を行い、柔軟な対応を引き続き望みます。
一方、高齢者や障害者に対する施策も、国の激しい制度改革にもしっかりと対応をしており、さまざまな予防あるいは環境整備などを進められていると評価をさせていただいております。また介護予防サービスのマネジメントや総合相談事業事業などの充実も図られており、安心して暮らせるまちづくりが推進されているものと思います。ただし、後期高齢者医療制度は、その名称もさることながら、運営面においても小規模自治体からは広域連合の運営委員会に職員や議員がなかなか入ることができずに、当町においても議会から要望を上げるなど、まだまだ課題が残る制度であると感じております。今後、民主党政権がどのような対応を図っていくのか見守る必要がありますが、ぜひとも庁内においてもその事業評価をしっかりと行っていただき、即座に対応が図れるように準備していただくよう要望をいたします。
さて、町内に目を向けますと、不況下にもかかわらず土地開発があちこちで進められてきておりますが、まちづくり条例の適正な運営が推進をされ、平成19年10月15日には一色上原地区に旧市街地としては全国的にも例が少ない地区計画が策定、適用されて以降も町内各地域でまちづくり推進協議会が立ち上がり、良好な住環境の整備維持に向けた行政・町民が一体となって当年度も取り組みが大いに推進されたと感じております。しかしながら、地区計画にも大いに関連性があり、影響も及ぼすであろう景観計画が平成20年度6月補正にかけられる前に予算が削られて以降、なかなか森町長の意向がつかめずに今日まで宙に浮いてしまっている状況を一日も早くリーダーシップを発揮して、スピーディーに対応を図るべきと指摘をさせていただきます。
そのほかにも厳しい財政状況を改善するため、特にごみ処理の部分におきましては、ごみ処理の廃プラスチックを今まで立米単価で契約していたものをトン単価に変えることによって、約2,300万円を削減できたことは、職員の努力によるものと感謝をいたしております。また、ごみにつきましては、資源化・減量化の耐震対策事業や、あるいは下水道事業も町長は公約とちょっと違うのではないかと思いますが、着実に推進をされており、これは葉山町の自然環境の向上への施策としては私は評価できるものと思っております。
また、上原地区におきましてシンボル的公共用地として近隣住民から保全を求められておりました旧大蔵省跡地、町が取得した部分、全面取得をされる前に地域の要望にこたえていただき、主馬寮公園の整備工事が当該年度に行われたことに、近隣住民の一人としても深く感謝をしております。残りの3分の2につきましても、引き続き国・県との交渉をお願いするところでありますが、本年度の町長答弁では若干後ろ向きな見解に変わっておるところが気になります。ぜひ残りの土地も、町長見ていただきまして、この土地をどのように活用していくのか、一緒に考えられればと思いますので、よろしくお願いをいたします。
さて、個別具体的な施策についていろいろと述べましたが、一般会計におきましても総合的な見地から判断して、多くの事業が順調に執行され、町民の生活環境の整備改善が着実になされたと判断をできます。平成20年度当初予算は、通常では暫定予算となり、6月補正で新町長の施策の展開が図られるのが政権交代後の通常の流れなのでしょうが、骨格と呼ぶには骨太で、政策実現のための補正予算としては余りにも少額すぎて、全くといって森カラーがないまま、前任者の予算編成を踏襲しただけの予算執行がなされた平成20年度決算だという認識をしております。町長就任後初めての年度決算でもあり、その着地がどのようになるのか注視をしておりましたが、各会計ともに単年度収支も大きくプラスとなり、ほっと胸をなでおろしました。平成22年度当初予算編成に向けて、枠配分方式による予算編成のメリット・デメリットをしっかりと精査をしていただき、また公約でもある委託金・補助金の見直しにも今回の決算の町長質問において答弁されたように、厳格な見直しにも必ず取り組んでいただき、さらに引き続き行政事務事業評価システムの確立を早急に図り、ぜひとも事業仕訳にも取り組んでいただきたいと考えます。また、毎回申し述べておりますが、一般会計における町債の発行増や積立金の減少への歯止めをかけるべく、さらにより慎重な財政運営をお願いするものであります。そして、決算審査意見書にも記載されておりますが、負担の公平性の見地及び各種事業の円滑執行のためにも、税金や国民健康保険料などの各種料金の収入未済額の減少に向けて、さらなる御努力を望むものであります。
以上、平成20年度決算において引き続き厳しい財政状況が続くと思いますが、堅実な行財政運営が各会計ともなされており、支出状況も適正であると認められますので、決算関連議案6件につきましては、新葉クラブとして認定すべきものと判断をいたしますが、最後に一言申し添えますが、先ほど9番議員守屋亘弘議員も言われておりましたけれども、顧問弁護士が3月にやめたことによって広域化を離脱に伴って横須賀市・三浦市から訴訟を起こされるという前代未聞のこういった事態を招いた、それに対して予備費充用からその顧問弁護士の着手金を払ってはおりましたが、その前弁護士がやめられたことにより、当年度会計においては戻されており、執行がゼロということで新葉クラブは賛成をさせていただいたということを最後に申し添えて、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(鈴木道子君)

ほかに討論はありませんか。
討論がなければ、これにて討論を終結いたします。
これより1件ごとに採決を行います。本件については起立により採決いたします。では、議案第24号決算の認定について(平成20年度葉山町一般会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立全員)
起立全員であります。よって、議案第24号は認定することに決定されました。
次に、議案第25号決算の認定について(平成20年度葉山町国民健康保険特別会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立多数)
起立12名の多数であります。よって、議案第25号は認定することに決定されました。
次に、議案第26号決算の認定について(平成20年度葉山町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立多数)
起立12名の多数であります。よって、議案第26号は認定することに決定されました。
次に、議案第27号決算の認定について(平成20年度葉山町老人保健医療特別会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立多数)
起立12名の多数であります。よって、議案第27号については認定することに決定されました。
次に、議案第28号決算の認定について(平成20年度葉山町介護保険特別会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立全員)
起立全員であります。よって、議案第28号については認定することに決定されました。
次に、議案第29号決算の認定について(平成20年度葉山町下水道事業特別会計歳入歳出決算)について、決算特別委員会委員長報告どおり認定することに賛成の方は起立を願います。
(起立多数)
起立12名の多数であります。よって、議案第29号については認定することに決定されました。

議長(鈴木道子君)

以上本日の日程はすべて終了いたしました。明日は午前10時再開いたします。本日はこれにて散会いたします。御苦労さまでございました。(午後3時29分)

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更新日:2018年03月20日