葉山町議会 平成21年3月19日

招集年月日

平成21年3月19日(木曜日)

招集場所

葉山町役場議場

開会(開議)及び閉会(散会、延会)並びに時間

開議

午後2時00分

散会

午後4時19分

応(不応)招議員及び出席並びに欠席議員

出席17名 欠席0名

出席並びに欠席議員の詳細
番号 氏名 出欠
第1番 伊東圭介 出席
第2番 鈴木知一 出席
第3番 金崎ひさ 出席
第4番 土佐洋子 出席
第5番 山梨崇仁 出席
第6番 阿部勝雄 出席
第7番 近藤昇一 出席
第8番 畑中由喜子 出席
第9番 佐野司郎 出席
第10番 加藤清 出席
第11番 待寺真司 出席
第12番 鈴木道子 出席
第13番 伊藤友子 出席
第14番 中村常光 出席
第15番 森勝美 出席
第16番 守屋亘弘 出席
第17番 笠原俊一 出席

地方自治法第121条により出席した者の職氏名

地方自治法第121条により出席した者の職氏名の詳細
役職 氏名
町長 森英二
副町長  
教育長 豊田茂紀
総務部部長 根岸隆男
保健福祉部部長 石川恵一
生活環境部部長 成島光男
都市経済部部長 高梨勝
教育部部長 吉田仁
消防長 坂本光俊
総務課課長 矢嶋秀明

職務のため議場に出席した者の職氏名

職務のため議場に出席した者の職氏名の詳細
役職 氏名
議会事務局局長 上妻良章
局長補佐 高橋孝行
次長 山本孝幸

会議録署名議員

会議録署名議員の詳細
番号 氏名
第3番 金崎ひさ
第4番 土佐洋子

議事日程

第1 議案第53号 平成21年度葉山町一般会計予算
第2 議案第54号 平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算
第3 議案第55号 平成21年度葉山町後期高齢者医療特別会計予算
第4 議案第56号 平成21年度葉山町老人保健医療特別会計予算
第5 議案第57号 平成21年度葉山町介護保険特別会計予算
第6 議案第58号 平成21年度葉山町下水道事業特別会計予算
( 以上6件 予算特別委員会審査報告・討論・採決 )

議事の経過

議長(笠原俊一君)

ただいまの出席議員は17名でございます。全員出席でありますので、本会議を再開いたします。
直ちに本日の会議を開きます。(午後2時00分)

議長(笠原俊一君)

日程第1「議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算」、日程第2「議案第54号平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算」、日程第3「議案第55号平成21年度葉山町後期高齢者医療特別会計予算」、日程第4「議案第56号平成21年度葉山町老人保健医療特別会計予算」、日程第5「議案第57号平成21年度葉山町介護保険特別会計予算」、日程第6「議案第58号平成21年度葉山町下水道事業特別会計予算」の6件を一括議題といたします。
本件については、去る3月3日、予算特別委員会に付託し、休会中に審査を実施していただいておりましたが、既に結論を得ておりますので、この際、予算特別委員会委員長より審査の報告を求めます。委員長、登壇を願います。

予算特別委員会委員長(近藤昇一君)

7番近藤です。予算特別委員会の審査報告を行います。平成21年3月3日、当委員会に議会休会中の審査として付託された議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算、議案第54号平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算、議案第55号平成21年度葉山町後期高齢者医療特別会計予算、議案第56号平成21年度葉山町老人保健医療特別会計予算、議案第57号平成21年度葉山町介護保険特別会計予算、議案第58号平成21年度葉山町下水道事業特別会計予算の6議案について、審査の経過概要と結果を御報告いたします。
3月4日から6日間、現地踏査を含め、関係部課長等の出席を求め、説明及び資料提出により細部にわたり審査を行い、審査最終日の3月16日には町長及び教育長の出席を求め、次の事項に対し質疑応答を行いました。
町長質問事項、1、平成20年度から実施方法を変更した新春のつどいの開催方法・内容等の総括と今後のあり方について。2、姉妹都市交流事業に対する今後の方針について。3、防災に関する危機管理体制(組織)及び消防職員体制について。4、くれ竹の郷葉山推進事業におけるまちづくり協会への委託廃止に至ったプロセスと考え方について。5、6月に任期満了を迎える町民会議の今後の方向について。6、町長が掲げる補助金の厳格な見直しの基準について。7、障害者手当の支給範囲の変更に対する基本的考え方について。8、学童保育施設として学校施設を利用することについて。9、町の農業振興のあり方と農業委員会の今後の考え方について。10、真名瀬漁港検討委員会の検討内容を踏まえた今後の国等への交付金等申請プロセスについて。11、町の活性化策としての観光施策について。12、海洋専門の学芸員の採用と育成の見通しについて。13、ヨットスクール事業に対する考え方について。教育長質問事項、1、教育予算全般に関する基本的考え方について。2、海洋専門の学芸員の採用と育成の見通しについて。3、学童保育施設として学校施設を利用することについて。
以上、審査経過のとおり慎重審査を行い、議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算については加藤清委員外2名及び伊藤友子委員外1名からそれぞれ修正案が提出され、両修正案の説明、質疑の後、まず加藤清委員外2名から提出された修正案のうち伊藤友子委員外1名から提出された修正案と共通する部分を除く部分につき採決し、次に両修正案の共通部分について採決し、最後に修正議決された部分を除く原案について採決し、いずれも賛成多数により修正可決すべきものと決しました。
また、議案第54号平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算、議案第58号平成21年度葉山町下水道事業特別会計については賛成多数により、議案第55号平成21年度葉山町後期高齢者医療特別会計予算、議案第56号平成21年度葉山町老人保健医療特別会計予算、議案第57号平成21年度葉山町介護保険特別会計予算については全会一致により、それぞれ可決すべきものと決しました。
審査の中で議論され、特に抽出された要望、指摘、意見を次のとおり報告いたします。
要望、1、ナチュラル・リザーブ内の町有地の侵食対策を行う必要がある。2、学童保育施設としての学校施設を利用することについて、教育委員会も積極的に取り組まれたい(教育長)。
指摘、1、予算編成時においては、関係部局との調整を徹底する必要がある。2、文化公演事業は事業目的及び財政状況をかんがみ、内容については十分精査すること。3、補助金の見直しについては、森町長独自の基準を示すべきである。
意見、1、町政功労者表彰のあり方について、記念品等の必要性を検討すべきではないか。2、情報公開に関する職員への研修が不十分である。補正の対応をしてでも全職員に研修の機会をふやすべきである。3、新行政評価システムの実施が平成22年度からとしても、行政評価は毎年継続して実施すべきである。4、現ポスティング業者の未配の実態から、今後状況により指名を外すなどの厳しい措置も必要である。5、ミックスペーパー収集方法の改善及びリターナブル瓶の資源化を徹底されたい。
以上御報告いたします。平成21年3月19日、予算特別委員会。

議長(笠原俊一君)

以上で委員長の報告を終わります。
次に、議案第53号に対し、伊藤友子議員外4名から修正の動議が提出されております。この際、提出者の説明を求めます。13番伊藤友子議員、登壇を願います。

13番(伊藤友子君)

13番伊藤友子でございます。私は、議会に提案されました平成21年度の予算案を慎重に審議いたしました結果、2件につきまして修正を求めるもので、その理由をこれから述べたいと思います。
1つは、総務管理費、企画費の中の委託料「くれ竹の郷葉山」推進事業中、まちづくり協会への増額を望むものです。その主な理由でございますが、まちづくり協会は「くれ竹の郷葉山」構想から10年が経過し、5年前にまちづくり協会が成立、その間、NPO法人を取得し、町の委託事業として実績及び社会貢献をされてきました。町長から平成21年1月8日にまちづくり協会との懇談の席上、来年度の委託は行わないと打ち切りの通告がありました。町長の一方的な決断ともとれる急激な政策方針転換は、まちづくり協会も困惑状態で、速やかな対応策など不可能ではないかと推察いたします。まちづくり協会の今後につきましては、納得の得られる手段と時間を設けるべきと考えます。それには、現在の理事を中心にして、1年をかけて実績評価、反省すべき点、今後の活動方針、事業目標など検証と総括をすべきと考えます。よって、21年度予算はマイナス15%シーリングで、単年度限定とした上で、例年どおりの委託費を復活計上することを望みます。
2件目は、教育費、学校管理費の中の小・中学校6校の社会見学費の増額を求めるものでございます。社会見学は、子供たちにとってそれぞれの学年でしか体験できない行事であり、社会勉強のほかに健康教育や安全教育、また団体のマナーなど多角的な効果が期待できます。各学校が主体となって取り組む社会見学は、子供たちも楽しみにしているはずで、ぜひこれからも例年どおり実現するべきと考えます。これは葉山町の財政状況が厳しい現状では、来年度以降の予算復活に期待が持てませんので、ぜひ今年度、マイナス15%シーリングでの増額予算を願うものです。
以上で提案説明を終わります。よろしく御理解と御賛同をお願いいたします。(拍手)

議長(笠原俊一君)

これよりただいまの委員長報告並びに修正案に対する質疑を行います。

11番(待寺真司君)

それでは、修正動議の発議をされました伊藤友子議員に1点お伺いしたいことがございます。伊藤議員は、予算特別委員会のメンバーとして審査に入られまして、町長質問の折にですね、草津の姉妹都市宿泊助成事業についてですね、このようにおっしゃっております。1年間ぐらい皆さんに知らしめておいて、そしてこの助成事業を切るというのは、少し間を置いて、置くことが必要だったんじゃないかということで、町長に問われております。この今、委員長報告からありました修正案につきましては、この宿泊助成事業が段階的というような形も含めまして、半額で増額の修正ということで出されました。ところが、伊藤友子議員は、またきょうこういった形で宿泊助成が載ってないものを発議されたんですが、その間に何かお考え等お心変わりをされたことがあるのでしょうか。

13番(伊藤友子君)

ただいまの11番待寺議員につきまして、私のちょっと意図するところと違いまして、私は当初一番最初からこの2議案に修正をかける必要があると考えておりました。町長質問に対しましては、修正とか修正をかけないとかという問題ではございませんで、町長のお考えを伺う場でございますので、草津の助成に…宿泊助成につきまして、急激にやはり切ってしまったということに対して、ちょっと私も異論がございましたので、質問をさせていただきました。しかし、修正をするかしないかは別でございまして、全く費目が消えてしまっている。2案につきまして、私が先ほど申し上げました社会見学費と、それからまちづくり協会については、ちゃんと項目がございます。だから、それにつきましての増額補正ということで、私は筋が通っていると思います。ただし、何回も申し上げ…重ねて申し上げますが、草津につきましては全く費目が消えてしまっているところを、果たして議会のほうから、法では何でもないということでも、費目が消えているものを増額を議会のほうからしてもいいのかどうかということに大変私は、これはやはり町長のやはり議会に対して予算を提示する方へどういうものかなという危惧がございましたので、宿泊助成につきましてはあえて修正は私は望めないと判断いたしました。以上でございます。

議長(笠原俊一君)

他に御質疑ございませんか。
(「なし」の声あり)
御質疑がなければ、これにて質疑を終結をいたします。
これより議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算から議案第58号平成21年度葉山町下水道事業特別会計予算までの6件について、修正案を含め一括して討論を行います。まず、原案に反対者の発言を許します。

14番(中村常光君)

14番進歩クラブの中村常光です。私は、議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算及び同会計予算に対する修正案2件に反対の立場で討論に参加いたします。
町長が提出した歳入歳出予算の総額は87億7,290万円であります。前年比5,710万円の減額でありましたが、議員提案により修正案が提出され、87億8,432万円となり、前年比4,567万円の減額となりました。森町長が昨年1月の選挙でめでたく当選され、ちょうど1年2カ月が過ぎました。この予算は、町長がみずからおつくりになった初めての本格予算であります。私は、幸いにして予算特別委員会委員となりましたので、審査に当たり2点を念頭に慎重に審査をいたしました。まず1点目は、町長選挙の際のマニフェストであります。2点目は、総合計画等計画に沿った形で予算が組まれているかということであります。
そこで、森町長のお約束(マニフェスト)のチラシによりますと1から10までございまして、その中の9番目に自区内処理を原則に脱焼却・脱埋め立てを目指す処理計画の策定をとあります。処理計画とは一体どんなものなのか全くわかりません。いまだにその計画は示されておりません。まずはごみ処理基本計画を策定し、次に実施計画を立て、それに伴う財政計画を示し、それをもとに事業を展開することになるのではないでしょうか。計画なき行政は、羅針盤なき航海のごとしとか。ここで町長の施政方針を見てみると、これまで前町長が推し進めていた横須賀・三浦市とのごみ処理広域化計画から葉山町は離脱し、独自処理で行う方針を昨年5月7日に直接に伝えました。最大の理由は、環境負荷を考えると、ごみを燃やし続けるのではなく、限りなくゼロに近づける努力を行うゼロ・ウェイスト政策の道を選んだということです。まさしく次世代に引き継ぐべきは、よりよい環境であるものと思いからです。離脱に対して両市から司法の場に持ち込まれたのは残念ですとございました。公約は自区内処理であり、脱焼却・脱埋め立てであります。よって、総合計画にある2市1町の広域化の離脱は、マニフェストにはありません。また、ゼロ・ウェイスト計画なるものも公約にはありません。森町長の公約違反は明らかであります。自区内処理とは、葉山のごみは葉山の町で処理すると言われたのはどういうことか。その公約が総括されず、自区内処理ができないのに釈明のないまま、また2市1町と話し合いのないまま一方的に離脱したことが、施政方針演説に両市から司法の場に持ち込まれたのは残念だとあるのは、森町長の独断専行のボタンのつけ違いの結果だと思われます。公約にない、契約もないゼロ・ウェイストを進める町長に対する不信感が、議会始まって以来のことではないかと思われる陳情が今定例会に7件もの町民から寄せられております。
さて、一般会計歳出の清掃費は、20年度11億8,900万で、21年度は11億2,600万で、前年比6,400万円の減となっております。焼却を脱焼却と言いながら、現在はごみ焼却処理事業として1億5,300万円の計上されております。このようなゼロ・ウェイストなる公約にない、計画にもない、場当たり的とも思いつきとも思われる予算を賛成するわけにはまいりません。
次に、20年度までに水産業費の真名瀬漁港再整備事業という事業名でしたが、21年度には漁港環境施設調査検討事業となっております。300万円が計上されております。この問題も町長のマニフェストには、真名瀬漁港遊歩道計画は中止しますとあります。見直すとは公約にはありません。中止の理由もわかりません。6カ年計画を計画どおり推進すべきと考えます。養浜として砂を港に入れるとか、この予算では真名瀬漁港の環境施設に関する素案の検討に伴い、コンサルタント業者に調査業務委託料とあります。これもまた計画のない、場当たり的と思われる、思いつき予算と断じざるを得ません。
次に、教育費のうち、就園援助事業の歳出予算について、施政方針には就園補助につきましては私立幼稚園児の保護者の負担軽減策である幼稚園事業補助金につきましては、国の基準に準拠して町単独上乗せ分を継続してまいりますとあります。また、第3次葉山総合計画実施計画では、家庭や地域社会及び幼児教育機関と連携し、幼児教育の発展段階に応じたきめ細やかな教育の推進を図りますとございます。なお、幼稚園補助事業として私立幼稚園の普及充実と園児教育の振興を図るための障害児及び3歳児を積極的に受け入れる町内の幼稚園を対象とした教育費購入等一部を補助いたしますとございます。改めて教育総務費の歳出予算を見てみると、園児の保護者に対する補助金、一律9,000円で350人分、315万円が計上されております。19年より3カ年間据え置きでございます。葉山町と逗子市の私立幼稚園は、逗葉幼稚園協会として一緒に活動をしております。そこで、逗子市の予算を見てみると、1万6,000円で当町とは7,000円の大差があります。また、幼稚園の運営の経費及び障害児、3歳児を受け入れる園に対しての補助金は、19年度4,500円であったものが21年度は3歳児134人で2,000円で、2,500円の減額の本年も計上されております。ちなみに、逗子市を見てみると、4,000円で2,000円の大差がございます。19年度4,500円で、22年度2,000円で、2,500円の減額のままになっており、到底納得のいくものではございません。修正案提出も考えましたが、本案に反対するから修正案が通ったら本案に賛成するのでは筋が通らないと思い、修正案を断念をいたしました。審査の中で、枠配分、15%シーリングという制約の上で予算編成に取り組んだ担当者の苦悩が推察され、なお実施計画どおり次年度考慮する確約を得ましたので、修正案提出を見送ることにいたしました。
施政方針演説では格好のよいことを言っているが、実際予算には全く反映されていない、そんなことはあってはなりません。また、総合計画実施計画に計画事業が明らかになっているのに計画どおり予算に計上されないようなことで、この予算に賛成するわけにはまいりません。これからはマニフェストに沿った方で公約違反のないよう、従来の計画を重視し、場当たり的でない計画をしっかり立て、ぶれることない計画どおり事業の実施をされるよう要望して、一般会計予算と修正案2件に対し反対の討論といたします。ありがとうございました。

議長(笠原俊一君)

次に、原案に賛成者の発言を許します。

15番(森勝美君)

15番森勝美でございます。平成21年度葉山町一般会計予算に賛成の立場から討論に参加いたします。
政府は100年に一度の不景気と言って財政再建を最優先課題としていますが、地方への交付税の増額も期待できるものではありません。景気対策として定額給付金を全国民にばらまくという手法をとっていますが、当町のすべての町民が当町内で使っていただかないと町として潤うことは決してありません。町税の8割は給与所得者からのものであります。企業の業績の悪化により派遣切りだけでなく正規職員の解雇、給与カットなどで、もろに影響を受けるのは必至であります。今後の税収の伸びは見込めないものと考えます。
4月から財政健全化法が本格施行されます。財政が健全であるかどうかで、あるか、そうでないかは、地方税収と地方交付税が基礎となるものであります。当町のように給与所得者の団塊の世代の人たちの大量退職は、大きな痛手となってまいります。この財政健全化法が施行された経緯は、多くの国民が衝撃を受けたと思います夕張市の財政破綻であります。夕張市は632億円という闇負債を抱えていたそうでございます。財政再建団体へと移行したのであります。このような重大な状況は、市民は知るはずもなく、市民は市の財政をチェックすることができなかった市議会への不満が爆発したと、「限界自治夕張検証」という讀賣新聞記者の中間報告的記録にあります。市民は、子供から高齢者まで18年間にわたり、353億円の借金を負担していくことになるようです。このように議会の役割は重大な責務を負っていると改めて感じた次第でございます。
平成21年度予算査定中におきまして、神奈川県は何と2,000億円、当町では4億円の財源不足が生じているとの報道もありました。起債と基金の、起債…要するに借金で、借金と基金の取り崩しで、やっと予算書ができたもので、職員の苦労は並大抵ではなかったものと推察されます。17日の総務常任委員会におきまして、担当課より中期財政見通しについて説明もあり、22年度までには当町の財政が最も厳しい状況になることを伺いました。
このような中に今回出されました修正案については、削減するのではなく、1,470万円の増額であります。学校教育に関する費用については、長柄小学校の耐震化という大きな予算があり、一日も早く安全校舎の提供をすべきであり、優先させる事業であります。中国の四川大地震で多くの学校が倒壊し、子供たちが犠牲になったことは、まだだれもが記憶に新しいものと思います。この事業のために小学校の社会見学や中学校のクラブ活動費などにしわ寄せがあったのかもしれませんが、先生方にも何らかのお考えがあっての削減であろうかと考えられます。遠くに出かけなくても、子供たちに自分たちの住んでいる地域のことをより詳しく学ぶことの大切さもあるものと考えられたのかもしれません。子供たちはまだまだ先があります。一方で、長柄・桜山古墳群の調査事業は、植生、地質等各種調査として411万5,000円計上されています。国・県の支出金があり、逗子市との共同事業であるから、そのとの理由で削減できないということであります。しかしながら、逗子市においても財政が厳しいものと思われる中、疑問に思う次第であります。1,600年前の古墳の住人が大事か、今生きている子供たちが大事か、事業費のバランスに疑問を持つものであります。
また、財政の厳しい相模原市では、外郭団体改革で10年間続いた野外芸術展も、一定の役割を終えたと判断され、打ち切られたようであります。当町でもくれ竹の郷推進事業では、まちづくり町民会議のお力で多くの町民の参加で盛り上がっているところであります。昨年の3月におけるまちづくり協会主催の講演会におきまして、講師の方のお話では、特定の団体のみでなく広く町民に会員になっていただくようという内容であったかと思います。多くの団体に呼びかけることによって、より多くの住民が参加しやすくなるようにとは、私も会員となっている団体がありまして、常々考えていることでありました。財政の厳しさを考えましたら、今すぐに夕張市のようになるとは思いません。しかし、アリの一穴という言葉を御存じかと思います。一つ一つの小さな穴でも、じわじわと水が漏れるうち、やがて大きな穴になることを考えますと、非常に危険を感じます。よって、修正案には賛成できず、職員の町民のサービスのための細やかに配慮された平成21年度予算案原案に賛成の討論といたします。

議長(笠原俊一君)

次に、原案に反対者の発言を許します。

6番(阿部勝雄君)

6番日本共産党の阿部勝雄です。日本共産党を代表して、各予算案に対する討論を行います。今予算案は、当初予算案に対して2つの修正案も出るなど、議案名がわかりにくくなっていますので、一つ一つの議案に議案名を述べながら賛否の意思表示をしたいと思います。
まず、議案第53号一般会計予算で、予算委員長報告にある4カ所の修正案について討論をいたします。4カ所の修正案の中で2カ所については、我が党も含め提案者の一人となっておりますので、その部分以外の2カ所について反対をする討論を行います。今、予算案の審査に当たって、町財政が厳しく15%シーリングを求められている中であることを我々も感じております。我々は可能な限り、それに近づけるよう努力することは必要なことだと考えております。削減できるものは何かを考える必要があります。
最初に、姉妹都市交流事業についてですが、20年度には第2款総務費、1項総務管理費、11目町民費の中に姉妹都市宿泊助成事業と、事業名を明記して進めてきた事業であります。今年度予算案の同じ款項目の中に、町民相談室の中にはこの事業名が全くなくなっています。事業名がないところに予算を伴う事業名をつけ加えて、たとえ従来あった事業であっても、長の執行権を侵すおそれがあのものと私たちは考えます。我が党としては差し控えるべきものと考えております。また、この助成は、草津町に宿泊する際に助成する事業で、草津に旅行される方への助成であります。草津町でさまざまな交流を深めておられることは承知していますが、温泉に旅行される方はある程度ゆとりがある方ではないでしょうか。交流を深める必要性は認識していますが、何をどう削減するかなどをある程度考えたならば、現在のこの処置は我慢をお願いすることはやむを得ない範疇かと考えております。
また、各中学校の部活活動補助金の修正ですが、確かに20%を超える削減で15%シーリングよりは多いものですが、教育現場の努力で何とかできるものと私たちは判断しております。また、中学校の部活費の削減比は22%で、小学校のクラブ活動費の削減比は20%の減額であります。わずかな差ですが、修正案には小学生のクラブ活動費については言及されないなど不合理な点も見られます。どのような事業も減額されれば、事業の見直しを図らなければならないでしょうが、教育部局の判断を尊重し、努力を期待したいと思います。したがって、修正案の4件中、指摘した2件については反対の討論とします。
次に、伊藤友子議員外4名から提出された2カ所の修正案について、賛成の討論を行います。まず、まちづくり協会への委託事業をやめるといって予算を大きく減額しました。しかも昨年暮れまでは15%削減の範疇とも思える話し合いをしていながら、年明け早々に完全中止を言い出されたことは、余りにも唐突な感があります。住民の活動を支援してきたまちづくり協会の委託事業を突然打ち切ったことで、活動を続けてきた住民活動団体は途方に暮れた形になっています。町長は参加する住民団体の活動は町が直接支援すると言われますが、現在のところ具体的な策は進捗が見えません。参加団体の活動実績を評価されておりますが、このままでは活動を大きく後退させる可能性もあります。事業によっては委託を打ち切ることもあり得ることですが、今回の対応は余りにも唐突で、その後の組織としてのあり方を検討する時間もない状態であります。修正案は単年度として、その間にまちづくり協会に今後の方向性を模索していただくという考えには我々も賛成するものであります。
次に、社会見学等補助金の増額ですが、子供たちが集団で社会見学をすることは、単に遊びに行くというだけでなく、共通のテーマを持って社会見学をすることは大変有意義なものと考えます。今回の削減は15%どころか、ほとんど全廃と言えるものです。一部残っている、5万円残っておりますが、これは子供たちではなく、先生が下見に行く費用と受け取れるような説明には、あきれるばかりであります。教育長はできるだけ子供に影響のないように配慮したと言いますが、これは逆の対応ではありませんか。その社会見学補助を増額し、子供の社会見学を継続していただこうとする修正案には賛同できるものであります。したがって、伊藤友子議員外4名の提案の2項目の修正案には賛成の討論とします。
さて、やっと21年度予算案の本体に入ります。最初に、一般会計予算に対し、賛成の立場で討論を行います。現在の社会情勢は、総括質問でも述べましたが、景気動向が墜落するごとく悪化している原因は、人間らしく働くルールを破壊したこと、内需を無視した輸出に頼った外需頼みにしてきたこと、アメリカを中心とした外資、外国投資家による投機市場において稼いできたことを指摘しました。特に2004年に小泉内閣が派遣労働を製造業まで拡大したことが大きな原因である。政治の責任であります。ルールある経済社会へと政治の方向を変える必要を述べました。今、労働者の春闘の時期ですが、賃上げを勝ち取った労組は少なく、定期昇給がやっとの状況が多いようです。内需拡大は余り望めそうもない状況であります。こうした中でも、行政の役割として住民福祉に努力する必要性は変わりません。今、町税の減少が予想される中、住民福祉をどう守るかが問われるところであります。昨年3月の骨格予算や6月の補正予算でも、我が党は下水道事業の見直し、ごみの広域処理からの離脱、真名瀬漁港内の遊歩道中止を評価し、私が議員になって初めて一般会計当初予算に賛成の立場を表明しました。今予算案は、森町長の意思で組んだ初めての本格予算となります。マニフェストに掲げたものがどれだけ予算化されたのか、含めて検討してみました。
我が党として評価した点の第1点は、今予算にごみ処理問題で徹底した削減を目指したゼロ・ウェイストに向けて、幾つかの施策が盛り込まれました。実績はこれからでしょうが、いかにして町民に理解してもらって、資源化・減量化に協力を得ていくか、積極的な取り組みを期待します。まず町民に現状を訴えて、最大限の協力を得るよう、今すぐ動き出すことをお願いいたします。ただし、我が党は積極的なごみ資源化・減量化を進めても、やはりごみは残るのではないだろうかと懸念しています。残るかもしれないごみを民間委託等で処理するだけでなく、小型炉の可能性も考慮すべきことを強く要望いたします。
2つ目の評価は、し尿処理方法の変更であります。国内で2カ所という重油で燃やす処理方法を続けてきた汚水処理施設を、下水道に投入する方向に変換することに着手したことは評価できます。ですが、完成するまでの期間、他の自治体に委託処理することで重油の削減量だけでも8割減少すると言います。これは素早い動きと評価しています。金銭面だけでなく、環境面に対する効果を考えれば、大変大きなものだと考えます。
環境面では、太陽光発電に対する補助事業を開始することも評価の3つ目に挙げたいと思います。国・県の補助事業を受けるには、町の施策が必要であります。国・県の動きを機敏に施策に反映させたことを評価します。
4つ目の評価は、焼却炉の改修工事継続であります。昨年1号炉、2号炉の改修で焼却効率が大きく上がったとのことです。前町長は広域化を目指してきたためか、県の指摘を受けながらも改修を怠り、かなりの経費を無駄にしてきたものと言えるでしょう。独自処理を目指したことで余儀なくされた改修ではあったかもしれませんが、大きな効果を上げています。今予算では残った3、4号炉の改修を実施されることを評価します。
5つ目の評価は、小学校耐震工事の推進であります。町の将来を託す子供たちの安全は大切なことであります。財政困窮の中、着実に実施されることは評価したいと思います。残る南郷中は22年度の予定ですが、計画にのっとって着実な取り組みをお願いするものであります。
6つ目の評価は、町の業者さんが要望の強かった住宅リフォーム助成制度の創設であります。商工会や逗葉建設組合、神奈川土建等から要望書などが出されているなど、期待が大きいものがあります。実施している自治体では大きな経済効果があると聞いています。効果を期待したいと思います。ただ残念なのは、限度額が5万円と、工事費用から見て余りにも少ない感は否めません。検討の余地を残していると言えます。
7つ目の評価は、観光協会を補助金対応にしたことであります。以前は多額な繰り越しを残しながら補助金を出すのはおかしいとの意見から、徐々に減額し、最後には打ち切った経緯があります。しかし、その後、町への報告義務がなくなったためか、さまざまな町の援助をありながらも、決算内容がわかりにくくなり、疑問の声が出ていました。補助金制度に戻すことで、予・決算は町に提出されることになりますので、議会としても目を通すことができるようになると思います。
8つ目の評価は、美術品の展示を計画されたことであります。従来すぐれた美術品を持ちながらも、住民には余り見る機会もなく、保存することに費用をかけるなど、宝の持ち腐れの状態が多かったのではないでしょうか。議会からの指摘もあり、今年度から積極的な公開されることは大変結構なことだと考えます。さらに保存方法も、教育委員会の倉庫を利用し、費用負担をゼロにするなど、評価したいと思います。
9点目の評価は、この15%シーリングが強いられる中で、インテリジェントティーチャーの継続したことは評価に値すると考えます。少人数学級には欠かせない教員の配置を継続されることは、将来にわたって教育の効果が期待されるところであります。
10点目の評価は、ふれあい座談会を何度か実施してきたことであります。まだまだ不十分ではありますが、前町長は余り住民の前に出たがらなかったように記憶しています。じかに町民の声を伺う機会を持ったことは、開かれた町政に向けて新たな一歩だと考えます。なお、出された町民の要望を聞き置くにとどめることのないようお願いしたいと思います。
幾つか評価点を挙げました。しかし見過ごすことのできない点も多々あります。二、三挙げたいと思います。まず、まちづくり協会の委託事業の打ち切りであります。先ほども述べましたが、その打ち切り方が余りにも唐突な感があり、事業変更されることはあり得るとしても、変更に当たって双方の話し合いとか検討する時間を保障するべきでと考えます。4カ月間で打ち切ってしまうと通告されるようでは、相手の意思を無視していると言えます。町民の自主活動の支援することをマニフェストに掲げる町長が、今後の支援方法を具体的に決まっていない状況で打ち切るだけを先行されることは認められません。我が党は、せめて1年間の余裕を持って、協会自身のあり方を検討される時間を持たせることが必要だと考え、15%シーリングの予算で委託事業の継続する内容の修正案を共同提案させていただきました。考え直すことを求めます。
また、各学校の社会見学補助の激減は認めるわけにはいきません。子供たちの共通の目的を持って集団で社会見学することの大変な有意義なものと考えます。単に遊びと片づけるべきではありません。子供たちの得るべきものは大きいと私たちは思っています。しかも、子供への助成を打ち切っておきながら、先生の下見に行く費用もあると5万円を残し、先生の足代と説明することは、とても納得のできるものではありません。この社会見学の増額も、15%シーリングをして、修正案を提案させていただいています。なお、この点には今後の継続もぜひお願いしたいと思います。
また、不十分な点も多々ある中で、今後検討していただきたい点も幾つか述べます。1つ、2つ挙げてみたいと思います。小児医療費助成制度の拡充ですが、年齢引き上げを約束されましたが、財政困難とほごにしてしまいました。本会議で私の質問に約束されてありますので、早急に約束履行をお願いしたいと思います。宅配サービスのあり方についても、まだまだ結構改善はしたようでありますが、私はまだ不十分ではないだろうかと考えております。この辺の検討もお願いしたいと思います。まず、枠配分の方式ですが、これを継続され、今回は継続されましたが、15%のシーリングの中で大小さまざまな問題が出てきていると私は感じます。枠配分そのものも検討されるよう要望しておきます。
次に、議案第54号国民健康保険特別会計予算に対して反対の立場で討論を行います。まず、保険料賦課に関して、資産割廃止を提案されたことは、従来我が党が問題視してきたもので、資産割をなくしたことは一歩前進と考えます。さらに、激変緩和措置も検討されているということについては評価したいと思っています。ただ、この激変緩和措置の財源ですが、一般会計からの繰り入れではなく、基金の取り崩しで賄うとしています。基金はほとんど前に支払われた保険料が残ったものを積み立てているものです。つまり、保険者の負担と同じことになります。検討すべきことだと考えます。今予算の21年度予算では、保険給付費の伸びが前年度比3.4%に対して保険料の伸びが9.2%上昇しています。現在賦課する保険料の試算に当たっては、よしあしは別としても保険給付の伸びをそれぞれの負担割合でふやす方法をとっています。簡単に言えば、給付費が5%ふえれば国・県等の負担金も5%ふえ、保険料も5%引き上げられることになるはずです。できるだけ保険料が引き上がらないようにといって、一般会計からの繰り入れを行ってきました。昨年まで毎年その他一般会計からの繰入金として数千万円の繰り入れを行ってきました。今予算にはその繰入金はゼロになりました。昨年、従来こうして繰り入れていた一般会計からの繰り入れが、国保会計が余ったといって、我先に一般会計に戻してきていたことを私が指摘し、それを基金に積み立てることを要望しました。その要望にこたえて、昨年は4,000万円を基金に積み立てました。そのことについては私も評価しました。ところが、その積立金があるからといって、今年度は一般会計からの繰入金をゼロにしてしまいました。少なくとも昨年積み立てた基金の取り崩しを保険料に組み入れるものと思っておりましたが、基金からの取り崩し額は昨年同様です。つまり、昨年と同じだけ支出すれば、積み立てた分の4,100万円分はことしは不足することになります。ですから、この分が今回の保険料に上乗せされたという形になる。ですから、一般の給付費の伸びよりも去年の4,000万円分がことしの保険料に上乗せされた形になってしまいました。ですから、先ほど言いましたけれども、給付費の伸びよりも保険料の伸びが高くなったという現実があります。我が党はこの給付費の伸びに準じて保険料を引き上げてきた、この方式さえも飛び越えて、ことしは2年分の引き上げになったと言わざるを得ません。
この国保会計については、社会保障の観点から、保険給付費の伸びに比例した保険料の引き上げのやり方は、国民健康保険加入者だけに負担を押しつけるものでありますので、これは改めるべきものと考えています。一定期間、保険料を固定するために、条例には保険料を料率で決めるのではなくて、一定の額で決める必要があると思います。国の方針では、国民健康保険は独立採算を示唆していますが、社会保障の立場から考えたら、全体で支えるべきものと考えております。再度申しますが、今年度の予算は保険給付の伸びを2年分上乗せされた形で、とても認めることはできません。
次に、議案第55号後期高齢者医療特別会計ですが、これは今回の委員長報告では全会一致になりますが、うちの団長が委員長だったので表決に加わっておりませんので、この場で私たち日本共産党は反対の立場との討論を行います。この制度は、75歳以上の後期高齢者と銘打って、年齢で区別して別立ての保険にしたもので、制度そのものについても私たちは認めることはできません。国会でも廃止する法案が参議院で可決され、衆議院で棚上げにされたままになっていますが、一日も早く廃止すべきものと考えます。こうした悪法であっても、町として対応を迫られるわけですが、一つ町の取り組みの悪さも指摘したいと思います。それは、後期高齢者に対する健診に対する取り組みであります。前の取り組みよりも大きく後退しているのではないかと考えています。75歳以上の健診は義務づけがなく、またペナルティーもないために、すべての対象者に受診券を送付していません。受診券がないために、自費負担ではないかと受診を控えたという声も聞きます。受診していただくことは、将来の医療費削減につながるものと私は考えます。先行投資とも言えます。ぜひ前期高齢者同様に、全対象者に受診券を届くように手配をお願いしたいと思います。
次に、議案第58号下水道特別会計予算に反対の立場で討論を行います。多額の費用と長い年月を要する下水道事業は、どのような財源支出を図るかで、他の事業に大きく影響を及ぼすものであります。今進めています処理施設増強は、2年間にわたる大きな支出が見込まれます。当然のことながら、町の公債費の増加や一般会計からの繰入金もふえることは否めません。こうしたときには町全体の財政面を考慮して、従来進めてきた面整備の費用を抑える必要があるのではないでしょうか。大きな事業があった場合、一時的に面整備がおくれることは、住民の御理解は得られるものと考えます。今予算案は、他の事業には15%シーリングを求めている中で、大きく増加している事業であります。処理施設増強費用を除いても7%程度の減額にとどまっています。もし他事業と同じように15%シーリングするならば、増強部分の処理施設費用を除いても約2,000万円ほどの費用、金額が他事業に回すことができます。また、今回の処理施設の下水道事業団への委託では、原油や機材の高騰により入札がおくれ、繰越明許となりましたが、どの部分が実施され、どの部分がおくれたのか、全く説明がつかない状態でした。これでは下水道事業団に丸投げ、事業団の言いなりではないかと言わざるを得ません。この施設増強は3回目であります。職員が説明できないでは済まされないものと考えます。これは技術系の職員がいないとのことで、これも問題ではないかと考えますので、指摘いたします。
その他議案、老人健康保険特別会計、介護保険特別会計予算等には賛成の立場といたします。
以上、一般会計の4カ所の修正案に対する反対討論、2カ所の修正案に対する賛成討論、修正されない残りの一般会計予算に対する賛成討論、国民健康保険、後期高齢者医療制度、下水道事業の3会計に対する反対の討論といたします。(拍手)

議長(笠原俊一君)

次に、原案に賛成者の発言を許します。
ございませんね。それでは、次に原案に反対者の発言を許します。

2番(鈴木知一君)

2番鈴木知一です。議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算に対し、全面的に賛成することができず、加藤清議員外2名より提出された修正案に賛成の立場から、尚政会を代表しまして討論に参加いたします。
世界中が経済・金融危機で今後どこまで不況になるのか、専門家でも読めない状態が続いています。我が国でも1月の完全失業者数は277万人と、1年前に比べ21万人増加しています。こうした状況と少子高齢社会が進展していく中、本町の町税収入はますます減額が見込まれています。町長は、予算化の中でマイナス15%シーリングの枠組みの考えを導入いたしました。教育費や補助金事業など、金額的に大変厳しい科目にも対応したため、既に限界に近い事業項目もございます。本来、予算編成では「青い海とみどりの丘のある美しいまちづくり」「文化をはぐくむうるおい、ふれあいのまちづくり」「安全で安心して暮らせるまちづくり」「住民が参加する自治のまちづくり」を推進していく中で、優先順位をつけながら、限られた予算では残念ながらやむを得ずに廃止される事業も出てきております。「くれ竹の郷葉山」推進事業が9年経過して、多くの団体が地域支援を生かした生活・文化の継承と創造を柱に、町民グループとの協働のまちづくり活動をしてきました。これからもますます活発な活動を望んでいるところであります。町長のおっしゃる一定の成果が得られたものではありますが、継続は力なりで、ますますよりよいまちづくりに活動してもらいたいものです。91万1,000円を736万4,000円にするものです。
姉妹都市宿泊費助成事業はいきなり全廃するのではなく、経過を見て判断するものと考え、2泊ではなく1泊の予算を考え、さらに町民の意見も取り入れるべきと判断いたしました。
教育費では小学校・中学校運営事業で、社会見学のバス代を廃止してほしくないというものです。もう一つは、中学校教育振興運営事業で、部活動費の削減反対であります。近年、教育の格差は所得格差とも言われています。どの家庭でも子供たちには手厚い教育を受けさせてあげたいと親は願うものです。社会見学と部活動の一部ではありますが、予算を削減せずに、子供たちのために残す意味でも大切なものと考え、予算づけをするものです。
以上、議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算の原案に反対し、予算特別委員長の委員会報告である4件の修正案を提出することに賛成する討論といたします。(拍手)

議長(笠原俊一君)

先ほど原案に賛成者がなかったものですから、原案について反対者の発言を許します。

12番(鈴木道子君)

12番鈴木道子でございます。私は、21世紀と公明の会を代表して、議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算については委員会修正案に反対し、伊藤友子委員外4名から提出された修正案に賛成、及び修正部分を除く原案に賛成の立場から討論に参加いたします。
委員長報告の委員会修正案4点のうち、反対する2点につき申し上げます。まず1点は、クラブ活動費についてでございます。これは葉山中学校と南郷中学校のクラブ活動費を約30万円の増額修正を望んでいるものでございます。しかしながら、増額修正をした場合、生徒のクラブ活動にどのような影響が出るのか、その項目が明確にはなっておりません。また、もしどうしても必要不可欠な金額であるならば、教育費の中で捻出しようと努力はされたのでしょうか。さらに、必要不可欠であるなら、当初予算案の段階で削除するべきではなく、教育費内での検討努力で捻出するべき財政であったものと考えております。以上の理由により、クラブ活動費の修正案には反対をいたします。
次に2点目、草津町宿泊助成の修正についてでございます。葉山町と草津町が姉妹都市交流を締結して40周年という節目の年に当たることを考慮いたしますれば、21年度は廃止するべきではなく、段階を経て、もう1年は宿泊助成を存続させ、町長が草津町側に事前に宿泊助成の廃止をする旨、伝えるべきであったと考えております。しかしながら21年度予算の中では、草津町宿泊助成の費目はございません。したがって費目から消えてしまっている事業に復活させようとするのは、町長の執行権に踏み込むことにならないかとの疑念が強く、修正にはなじまないと考えております。以上が修正部分を除く原案に賛成する理由でございます。
一言申し添えます。私は議会選出の監査委員としてのお役目をいただき、町の財政の厳しさについては重々承知いたしております。このたびの修正案は、町民の皆様の付託を受けた責任ある議員の一人として、監査委員とは立て分けて審議に参加いたしておりますことを皆様に御承知おきいただきたく申し上げます。以上でございます。(拍手)

議長(笠原俊一君)

同じく、原案に反対者の発言を許します。

8番(畑中由喜子君)

8番畑中由喜子でございます。私は、いきいき葉山の会を代表して、議案第53号平成21年度一般会計予算及びそれに対する修正案、並びに議案第54号国民健康保険特別会計予算、議案第55号後期高齢者医療特別会計予算に対する討論を行います。
まず、委員会報告にあります加藤清議員外2名から出されました一般会計予算に対する修正案のうち、2款総務費、1項総務管理費、10目町民相談費への74万円の増額及び9款教育費、3項中学校費、2目教育振興費への12万7,000円の増額修正の2点に反対の立場から討論に参加いたします。
町民相談費への74万円の増額修正は、姉妹都市草津町での宿泊費を助成するもので、20年度には姉妹都市宿泊費助成事業として執行されましたが、21年度当初予算においては廃止したものです。このように新たに事業を追加する修正は、長の執行権の侵害に当たるのではないかと考えます。この点について、現在議会が制定を目指している葉山町議会基本条例案では、第9条2項長などとの関係の基本原則において、議会は長などとの立場及び権能の違いを踏まえ、議会活動を行わなければならないとしており、まさにこの権能の違いを踏まえるべきと考えます。
また、中学校の部活動補助金の削減に対する教育振興費の12万7,000円の増額修正は、20年度と比べて約23%削減されたものを15%マイナスシーリングまで戻そうというものですが、ほかに多くの事業が削減ないしは廃止になる中、何を優先すべきかの判断が求められます。教育委員会並びに学校現場の御努力を待つべきと判断いたしました。よって、これら2点については賛同いたしかねます。
次に、伊藤友子議員外4名から出された修正案について、賛成の立場から討論をいたします。2款総務費、1項総務管理費、7目企画費のうち「くれ竹の郷葉山」推進事業のNPO法人葉山まちづくり協会への委託事業を6月までの整理事業のみとして大きく減額いたしました。住民との協働を目指す事業として既に一定の役割を果たされたとの理由ですが、今後の展望などが明らかでないままの突然の決定は、困惑と失望をもたらす結果となっています。参画している活動団体への支援は続けるとのことですが、これまでに費やしてきた経費と多くの町民が参加して積み上げてきた実績を無駄にすることなく、次につなげるために21年度をまちづくり協会で今後の方策をともに検討する期間とする修正案に賛同するものです。
9款教育費、2項小学校費、1目小学校管理費及び3項中学校費、1目中学校管理費のうち、社会見学費は、わずかに先生たちの下見の費用として各校5万円ずつを残すだけの大幅な減額。全額削減と言ってもよいくらいの削減をされました。子供たちがみんなで一緒に体験する貴重な校外学習の機会を奪ってしまうことは納得がいきません。財政が逼迫してきた中での予算編成の御苦労は、いかばかりかとお察しいたします。15%減額でさらなる工夫が必要かもしれませんが、子供たちの成長に間違いなく寄与するであろうこの事業が継続できるようにするため、修正すべきだと考えます。以上の理由で、伊藤友子議員外4名から提出された修正案に賛成いたします。
次に、修正部分を除く21年度一般会計予算の賛成討論をいたします。この予算は森町長が取り組まれた初の本格的予算編成となるわけですが、前年までと同様に、枠配分方式によって編成されました。回復基調にあった日本経済は、アメリカに端を発した未曾有の金融危機の直撃を受け、あっという間に不況のどん底に突き落とされてしまいました。当町においても22年度以降、歳入の根幹をなす町税への影響、国・県交付金の削減が懸念される中、21年度予算は全体として15%のマイナスシーリングを基本として編成されました。枠配分で15%シーリングとなると、実際には成り立たなくなる事業が出てくることを考えると、果たしてこの編成方針が妥当であったかどうか、疑問の残るところです。さらに厳しさが増すと予測される22年度には、枠配分による予算編成を見直し、優先順位をつけためりはりのある事業選択をせざるを得ないのではないかと考えます。この場合、住民福祉を踏まえた強い意思と決断が必要なことは言うまでもありません。
苦言を呈するところから入ってしまいましたが、21年度一般会計予算は大きな施策として徹底した減量化・資源化を目指すとするごみ問題への取り組み、真名瀬漁港再整備事業では遊歩道建設のとりやめと事業の変更、環境問題への取り組みとして、し尿処理への対策として焼却処理のとりやめと下水道への希釈投入施設整備、太陽光発電補助事業の創設など、これまで長年にわたる指摘にもかかわらず実現しなかった地球温暖化防止対策への積極的な姿勢は大いに評価するものです。また、前町長時代にごみ処理はいずれ広域化するからと放置したものか、県の立ち入り検査で何度も指摘を受けながら改善しなかった焼却炉の改修を行ったところ、焼却能力も回復し、重油の使用量も減って、20年度ではかなりの経費節減が見込めることになりました。21年度も引き続き残り2炉の改修を行います。もっと早くに取り組むべきであったことは明白ですが、この予算は評価したいと思います。
新たに取り組むものとして、観光協会への補助金があります。これまで内部留保など不透明さが指摘されてきましたが、補助金制度に戻すことで財務内容が明らかになります。町との連携を図り、町政発展につながる活動が期待されます。
ただ、改善を求める点もあります。まちづくり協会への委託の打ち切りと教育費での社会見学等補助金の大幅カットは、修正案のところで述べたとおりです。以前から意見のある防災に関する危機管理体制を町部局で対応することや、放課後こどもプランへの対応など早急に取り組むべきであると考えますので、これを申し添えます。
次に、議案第54号国民健康保険特別会計予算の反対討論を行います。平成21年度から保険料の賦課方式を現行の4方式から資産割を廃止し、3方式に改めることになり、都市部の実情に合わないとされてきた制度がようやく是正されることになりました。しかしながら、この改正によって3,600世帯が影響を受けるのも事実で、激変緩和措置が図られるべきとの意見に、当初予算には組まれていなかった激変緩和措置が9月補正には組まれることが約束されました。この判断は評価できると考えますが、21年度予算では国保特別会計は受益者負担の原則から独立採算と考えるとして、基金の取り崩しをしただけで、前年度まで行ってきたその他一般会計からの繰り入れを行わず、そのため保険料の大幅な値上げを見込んでいます。現状の社会情勢から考えても、ますます弱者に厳しい状況をつくり出すことは目に見えています。保険料の値上がりを極力抑えて、より多くの町民が安心して医療にかかれる環境を整備すべきです。ひいては、それが医療費の軽減にもつながり、町にとってもメリットになると考えます。町民が健康で安心して暮らせる町を目指すことが大切ではないでしょうか。
次に、議案第55号後期高齢者医療特別会計予算については、賛成いたしましたが、この後期高齢者医療制度は保険者を県単位の広域連合とする、まさに高齢者を75歳という年齢で区切って差別化を図るという前代未聞の制度で、一刻も早くこの制度は廃止すべきと考えております。今もってこの制度に賛成するものではないということだけ申し述べます。
以上で議案第53号平成21年度一般会計予算及びそれに対する修正案の共通部分並びに議案第55号後期高齢者医療特別会計予算に対する賛成討論、一般会計修正案の共通部分以外の部分と議案第54号国民健康保険特別会計に対する反対討論といたします。
なお、議案第58号下水道事業特別会計予算に対する反対討論は、同僚議員から行います。以上でございます。

議長(笠原俊一君)

引き続き。

16番(守屋亘弘君)

16番守屋亘弘です。私は、いきいき葉山の会を代表して、議案第58号に反対の立場から討論を行います。
現在の公共下水道事業は、平成19年度から23年度までの許認可を得た面整備で申し上げれば107ヘクタールの行うということでスタートしておりますが、その計画につきましては、19年度から以降数字を申し上げますと、26ヘクタール、12ヘクタール、20ヘクタール、23ヘクタール、20ヘクタールで、合計107ヘクタールになります。ところが、19年度の実績は16ヘクタール、20年度はおおよそ10ヘクタール、21年度については10ヘクタールの予定ということになっておりまして、19年度から21年度までの予定では50ヘクタール。先ほど申し上げた実績推定では36ヘクタールということで、達成率ということであれば60%程度になろうかと思います。
私が何を申し上げたいかということは、私の「かがり火」で第5号、公共下水道事業について、当時の守屋大光町長は、平成19年度町長施政方針の中には公共下水道事業では下水道審議会の答申をもとに平成19年度から平成23年度までの新たな事業許可面積350ヘクタールを本年3月までに取得し、順次整備してまいりますと、そのように述べられました。昨年1月に当選した森町長も、選挙当時は下水道事業の抜本的見直しを掲げながら、前町長と全く同じスタイルで当事業を続けております。私はかつて何回も申し上げるとおり、イトーピア葉山地区の自治会において、当時の平成10年度自治会長を務めた森英二君の当事業に対する考えに賛同して、当時、当自治会下水道問題特別委員会で委員の一人として当事業に批判的な立場から、森英二君の考えに賛同して努力をしてまいりました。しかしながら現状は、少なくとも私は森英二君の町長としての対応には大変怒りを覚えております。実際問題、本来的に抜本的見直しということであれば、例えば21年度において面整備を一たん停止して、今後の当事業がどうあるべきかを議論すべきところであると考えておりますが、昨年には本年2月には下水道審議会を立ち上げて、その方向性を諮問するやのごとき発言をしながら、最近になったら22年度、23年度で同審議会を立ち上げ、諮問するというように、本事業に対しての考えも常にくるくると変わっております。
いわゆるゼロ・ウェイスト事業あるいは真名瀬の漁港再整備事業ということで、今いろいろと議論を呼んでおりますが、町財政の問題に関しては当事業が本丸であって、現実に例えば19年度から21年度の3カ年で見ましても、平均して一般会計から8億1,000万もの繰入金を受け入れている。したがって、前々から申し上げたとおり、当事業は借金で賄い、借金を返すために借金をしていると、そのような状況に完全に陥っております。費用がないから面整備が進まない。面整備ができないからいわゆる下水道普及率は上がらない。普及率が上がらなければ下水道使用料が入ってこない。それでもなおかつ先ほど申し上げたような見直しもせずに、同じようなスタンスでずっと続けるということであれば、先ほども議論がありましたけれども、夕張市問題が私たちの将来の姿として、まことに残念ながら浮かんでくるのではないかと私は懸念しております。
私は、町長の公約違反を強く非難し、その立場から当議案にも反対しております。町長の公約違反を批判して、当議案に賛成するような論理矛盾は、私の考えからすれば、とても容認できないところであります。くどいようですが、先ほどの107ヘクタールを整備するということは、19年度から23年度まで、当時の計画で約100億かかる、そういう計画になっておりました。現実にはお金はないから、それすらもおぼつかない。ただ下水道事業団と、あるいは少々の面整備で、先ほどのように、ただただ町財政を悪化させていいものかどうか。それは議員の皆様もよくお考えいただきたいと存じます。従来、私と同様に森勝美議員は本事業の予算案・決算案に反対しておりました。私は引き続いて同議員が反対討論をしてくださるよう強く熱望して、私の反対討論といたします。どうもありがとうございました。(拍手)

議長(笠原俊一君)

引き続き原案に反対者の発言を許します。

3番(金崎ひさ君)

3番金崎ひさでございます。新葉クラブを代表いたしまして、議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算外5特別会計予算に対し、委員長報告に賛成の立場で討論に参加いたします。
平成21年度葉山町一般会計予算に関しましては、4つの事業につき修正をいたしました。まず第1点目は「くれ竹の郷葉山」推進事業におけるNPO法人葉山まちづくり協会に対する委託金に関することでございます。町長提出の当初予算では、6月までの委託費91万1,000円のみの計上でした。この事業は、平成20年度まで継続して行われていたものであり、町民との協働によるまちづくりの推進のため、その成果は目覚ましいものがございました。しかし今回、当該団体との何の折衝もなく、町長の独断と一方的通告により、この委託事業を取りやめるとの暴挙に対し、葉山まちづくり協会及び加盟団体の失望、疑念、驚愕などの深い憤りの気持ちが議会にも届いております。この件に関し、予算特別委員会で町長質問を行った結果、総括質問の折の答弁と微妙に食い違っており、町長としての誠実さが全く感じ取られませんでした。そして、町長御自身が加盟団体の一つである郷土史研究会の名を挙げ、町が本来行わなければならない事業をやってくださっており、今後はまちづくり協会がなくても場所と道具と人を配置すればできると評価をしていた、その郷土史研究会から届いた要望書の一節を読み上げます。
葉山町議会議員の皆様、今回の森英二町長の通告は、葉山まちづくり協会とともにこれまで積み重ねてきた葉山郷土史研究会の活動を一方的に押しつぶすことになるのです。葉山まちづくり協会の現状維持と、町としてのさらなる支援を会員一同切望いたします。
町長、お聞きになりましたでしょうか。森町長の対応と町民との願いは、とてつもない隔たりがあります。そして21年度予算で廃止に至った経緯と審査の結果、町長の一存でこの結論を本年1月に唐突に下し、そして今後の計画はまさに机上の空論であり、今まで積み上げてきた実績を無にし、ゼロからスタートするという、全く理解に苦しむものでございました。ゆえに、町民との協働でまちづくりをするという理念のもと、扇のかなめとして大いに寄与しているNPO法人葉山まちづくり協会への委託事業を継続すべき予算を20年度マイナス15%シーリングで修正いたしました。
2点目は、姉妹都市宿泊費助成事業でございます。町長施政方針によると、姉妹都市草津町とは40周年を迎え、スポーツや文化等の交流を通して友好を深めていきたいとのことでございましたが、この姉妹都市宿泊費助成事業は廃止されております。民間のスポーツ交流には、この宿泊費助成が活用されており、このことを指摘すると、助成の有無にはかかわりなく交流は続くとの町長の見解でございました。その反面、町長御自身の交流には旅費、交際費、通行料等が計上されております。もし町民へのサービスを全面的にカットするのであれば、町長御自身も公費を使わず、公用車を使わず、交流をすべきと指摘させていただきます。(「そうだ」の声あり)
また、友好を深めると言いつつ、現在に至るまで草津町町長等にこの廃止について報告がなされておりません。その理由として、草津町町長が入院中とか、葉山町からの一方通行の補助制度であるからなどとさまざまな言いわけをしつつ、あげくの果てには予算で決定されていないものを伝えるわけにはいかないので、予算が確定したら伝えますと、首長にあるまじき発言にあきれ果てており、これでは他自治体との友好関係構築にはますます不安を感じるものであります。よって、財政難の折ではありますが、ステップを踏むという意味で、2泊助成を1泊にしての修正をいたしました。
この件に関しては、事業名のない費目の復活でありますので、長の執行権の侵害に当たるという理由で特別委員会では反対の意向を示された議員もありましたが、草津町交流事業がある以上、その心配はないとのことでありますので、町長の首長としてのやり方に議会として警告をすると意味合いも含めて、ぜひ御賛同をお願いいたします。
3点目と4点目は、教育費に関することでございます。21年度は教育費も15%シーリングをかけられ、そのために鋭意努力をされたものと思われます。その結果として、社会見学とクラブ活動の補助金が大幅にカットされております。21年度予算は補助金の厳格な見直しを行うと12月議会で町長は明言されましたが、予算の審査に当たり、町当局に補助金に関してはほとんど例年どおりであり、教育委員会のみが厳格すぎる見直しをされておりました。その苦悩は、まじめな教育長の御答弁ではかり知ることができます。このように、町長の発言が影響を及ぼし、物言わぬ子供たちの活動を阻害し、みずからは補助金の見直しに全く手をつけていないという無責任ぶりに怒りすら感じます。
公立小・中学校の社会見学費は、教員の下見費用の5万円を残すのみで全面カットとなっております。社会見学は子供たちの学習に対する意欲や、さまざまな好奇心を醸成し、また友達との思い出づくりに欠かすことのできない有効な行事であります。
そして中学校のクラブ活動補助金についても、社会見学補助金と同様15%シーリングをかけて増額補正を求めます。言うまでもなく、中学生のクラブ活動は、心身の成長には欠かすことのできない大変重要な課外活動であり、その子たちの人生に大きく影響するものであります。本日午前中、上山口小学校の卒業式に参列いたしましたが、教育部長も御一緒でございましたので、よくお聞きになったと思いますが、卒業生一人ひとりが一言発言をする場面で、ほとんどの卒業生が中学生になってもクラブ活動を頑張るとのコメントがありました。中には、将来の自分の職業に重ね合わす子もいました。それだけ子供たちにとって大切なクラブ活動であるとの認識を、さらに強くいたしました。現在のような経済状況が厳しい時代に、家庭の事情によって多額の活動費がかかってしまうスポーツや文化活動に参加したくても参加できない生徒たちがふえていることは、あってはならないと思います。町長は、教育が最大のテーマと何度も口にしておられますが、その言葉とは裏腹な行動をとられていることを自覚していらっしゃるのでしょうか。教育費は枠配分にはなじみません。このことだけははっきりと申し上げ、今後は二度とこのようなことのないように御配慮をお願いいたします。
さきに述べました卒業式においても感じましたが、子供たちが小学校でのクラブ活動が基本になっていることをかんがみ、本来ならば小学校のクラブ活動補助金も増額修正をしたいところでございますが、金額も少なく、修正には値しないと考え、この補助金の必要性をいま一度お考えいただくことをお願いして、21年度は少なくとも中学校だけはどうしても増額をしてあげたいとの一念でございますので、どうか議員の皆様、御理解、御賛同いただけますよう、よろしくお願いいたします。修正をかけた事業以外にも問題点はたくさんございますが、折に触れ補正その他で対応していただけたら幸いです。
次に、議案第54号平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算について、賛成意見を申し述べます。21年度からは賦課方式が変更され、資産割をなくし、3方式となります。その結果、賃貸住宅等に住む方々に負担が大きくなる懸念がありましたが、激変緩和措置を6月議会に示すとの御答弁をいただきました。また、審査の中で、一般会計からの法定外の繰り入れがされていないことが問題視されましたが、私は特別会計は、できれば独立採算が望ましいと思っております。一般会計からの繰り入れよりも負担の公平性を図ること、すなわち収入未済額の減額にますますの御努力をお願いして賛成といたします。
次に、議案第58号平成21年度葉山町下水道特別会計予算について、町長マニフェストとは全く整合性のないものでございますが、このようなことはこの1年間で何度も体験しており、森町長の常套手段だと理解しております。森町長就任以来初めての御自分で組まれた本格予算編成であり、これこそ森カラーであると私は思っております。まさに守屋町政の継続であり、守屋町政の折は常に下水道事業に反対をしていらした議員が賛成討論に立たれたのは大変驚きでございますが、私にとっては全く問題のない予算編成でございますので、賛成をいたします。財政難の折、限られた予算内であらゆる工夫をして、少しでも多くの面整備ができるよう御努力をお願いいたします。
以上で新葉クラブを代表しての賛成討論を終わります。(拍手)

議長(笠原俊一君)

引き続き原案に反対者の発言を許します。

4番(土佐洋子君)

4番土佐洋子でございます。私は民主はやまを代表して、平成21年度葉山町一般会計予算並びに葉山町国民健康保険特別会計予算、葉山町後期高齢者医療特別会計予算、葉山町老人保健医療特別会計予算、葉山町介護保険特別会計予算及び葉山町下水道事業特別会計予算の以上6件に対して、一般会計の原案の一部に反対し、4点の修正案を可決された委員長報告に賛成の立場から討論に参加いたします。
初めに、私たちが平成21年度の予算修正のポイントとした点は2点あります。1、既に多くの町民がかかわっているもの、多額の予算が計上されているものには、その影響を考慮した予測と計画性があるか。2、即効性がなく、費用対効果の見えにくい教育や産業振興は予算が切りやすい分野だと考えています。そのため、そういった点において厳正な計画と予測に基づく予算配分がなされているかの2点です。
さて、その上で順次申し上げてまいります。まず、廃止事業となった姉妹都市宿泊費助成事業については、町長より当初の目的を達成したとの説明を受けておりますが、2月に草津町で行われた葉山町民スキー学校での歓迎レセプションにおいて町長は、年々続いていることは非常にすばらしいことではないかと思います。これからも両町の関係が末永く続いて、また参加する人たちがふえていくことが望まれますとごあいさつされながら、姉妹都市締結40周年という節目の年に、突如事業を廃止したことは理解しがたいことであり、言っていることとやっていることが矛盾しています。そして、いまだ草津町にこの事業の廃止を伝えておらず、予算がついてから説明すると言われるその姿勢にも大きな問題があると考えます。また、町長がごあいさつ等の中で使われている「入る来るものにやすらぎを、去り行く人に幸せを」という言葉には間違いがあり、実際の草津町民憲章は、「歩み入るものにやすらぎを、去り行く人に幸せを」とあります。草津の方々に大変失礼であり、両町の関係に対してしっかりと向き合い、再考すること。そして、それも含め、予算措置を踏まえた今後の関係について、葉山町・草津町、両町の町民に説明責任が果たされるべきであることを改めて指摘させていただきます。
なお、当然のことですが、私たちは町長の予算編成権を侵害するつもりは毛頭ございません。事業廃止が町の意向であれば、それを受けとめざるを得ません。しかし本件に限っては、経過措置が必要だと判断し、費目復活の修正に賛成しております。今後は経済動向と町の財政状況を踏まえ、21年度中に判断したものを早い時期に信義則に反しない形で議会、両町民にしっかりと御説明ください。
次に、中学校教育振興運営事業、小・中学校運営事業につきましては、基本として冒頭に触れたとおり、費用対効果の見えにくい教育分野におけるコストカットは、極力避けるべきだという考えから賛同しております。教育は未来への投資であると力強くおっしゃった町長は、どこへ行ってしまったのでしょうか。逆に、なぜ部活動費を削る必要があるのか、なぜ社会科見学等補助金を削る必要があるのか、納得のできる御説明をいただきたいと思います。想像してください。予算が減額され、一生懸命クラブ活動してきた子供たちが、保護者や顧問の先生に負担をかけまいとちゅうちょし、せっかくの活動を途中でやめてしまう事態にはなりませんか。バスの利用ができなくなったために、社会科見学等の見直しをしなければならない事態を受けて、子供たちは何を感じ、何を思うのでしょう。機会均等の学校教育における予算の大幅減額は、あってはならないことだと思います。むしろ特定の参加児童を対象としているジュニアリーダー養成講座やジュニアキャンプについては、公平性の観点からは減額やむなしと思えるのですが、この点について予算が増額されていることに疑問を思います。やはり教育費においての枠配分はなじまないと、改めて感じております。
次に、「くれ竹の郷葉山」推進事業については、まさに多額の予算削除の影響が全く考慮されてない点、その後の計画性がないに等しい点などから、経過措置として1年限りであっても対応が必要です。総括質問の際には、今後はサロン的な場所を探していくと述べられ、また先日の予算委員会の町長質問では、3カ月間の猶予とかじゃなくて、21年度いっぱいは今のままで、場所はそのまま使えますとの答弁でした。単純に考えても、サロン的な場所を探し、21年度に移転や体制転換を検討するのであれば、その間にあらゆる意味で準備し、次へ継続するための期間が必要です。予算削減はいたし方ないものの、漫然と委託を継続してきた町としての責任ある対応を望みます。
さて、その他についてですが、「広報はやま」と議会だより、同時に発行し、一緒にポスティングすることは、発行時期の問題こそありますが、経費の削減となり、そして視覚障害者用声の広報、議会だよりを日本語がわかるけれども読むことができない外国人に対し配布することなど評価できます。また、クリーンセンター維持管理事業とし尿収集運搬事業及びし尿運搬処分委託事業については、運搬についての心配はありますが、し尿の焼却による処理を改め、施設の維持補修費が不要となるほか、燃料としている特A重油の使用量が激減し、経費の削減及び温室効果ガス発生量が削減される点は、大いに評価いたします。そのほか住宅リフォーム助成を先駆けて取り組む点や、太陽光発電設備設置補助、公用電動自転車の導入など、産業活性、環境対策に積極的な取り組みをされている点も評価し、賛同すべきものと考えております。
なお、福祉文化会館費の文化公演事業につきまして、青山テルマさんのコンサートが300万円で計上されておりますが、果たしてこれは目的に対し妥当な内容なのでしょうか。約500人収容のホールで1人5,000円、満員でも50万円の持ち出しになります。財政難の折であれば、せめて採算がとれることを最低限に、その上で多くの町民、老若男女が広く文化事業に触れられる内容を計画するべきとも考えます。なお、成人式で既に町長みずから、このコンサートについて発表してしまっており、新成人の多くは期待を膨らませていることでしょう。しかしこれが議会に対する町長の政治的手法であれば、そのような牽制ともとれる手法には到底許容できるものではないことを厳しく指摘いたします。
最後に、下水道事業特別会計につきましては、本定例会中の繰越明許の審査でもあらわれていましたが、担当課の下水道事業団任せの姿勢は納得のいくものではありません。引き続き予算執行には主体性のある事業推進体制をとれるよう強く求めるものであります。
また、下水道審議会の開催経費が21年度にもいまだ予算計上されていない点に疑問を感じております。市街化調整区域内で公共下水道の布設が数十年以上先になると想定される地域においては、合併処理浄化槽の設置推進が必要で、そのためにも葉山町の下水道事業計画の見直しが早期に必要だと考えています。その点では、森町長の公約に期待するものではありますが、1期でやめられる町長の任期が残り2年10カ月しかないことから逆算すれば、来年度以降つまり残り2年の任期を切った中で下水道の計画改定を諮問・答申するよりは、本年度中に開催する意気込みで予算計上するべきだったのではないでしょうか。なお、町長から合併浄化槽導入に当たっては、町民のコンセンサスを得るために説明会を開催する旨の答弁がありましたため、まずはその姿勢を評価しております。本年度の下水道事業予算を賛成するとしても、選挙公約に続き議会、町民とのお約束をしっかりと果たすことが最低限であることは御留意ください。アヒルの水かきとよく言われる公約達成に向けた水面下の努力、しっかりと継続していただきたいと思います。
以上、原案に一部反対し、修正案を含む平成21年度一般会計予算並びに特別会計予算計6件への民主はやまの委員長報告への賛成討論とさせていただきます。(拍手)

議長(笠原俊一君)

他に討論はございませんか。
(「なし」の声あり)
討論がなければ、これにて討論を終結いたします。
この際10分ほど休憩をいたします。(午後3時58分)

議長(笠原俊一君)

休憩を閉じて会議を再開いたします。(午後4時11分)
休憩前に引き続き会議を続行いたします。
それでは、これより議案1件ごとに採決を行います。本件につきましては起立により採決を行います。議案第53号平成21年度葉山町一般会計予算の採決に入ります。採決の順序につきましては、あらかじめ申し上げます。本案に対する委員長の報告は修正であります。伊藤友子議員外4名から提出されました修正案中、第2款、第1項、第7目企画費中、くれ竹の郷推進事業736万4,000円、第9款、第2項、第1目学校管理費中、小学校運営事業2,801万6,000円、第9款、第3項、第1目学校管理費中、中学校運営事業1,226万8,000円については、委員会の修正案と共通でありますので、初めに両修正案の共通部分について採決し、次に委員会修正案の残りの部分につき採決し、最後に修正議決された部分を除く原案について採決を行います。
まず、伊藤友子議員外4名から提出された修正案と委員会修正案と共通する部分について、起立により採決を行います。第2款、第1項、第7目企画費「くれ竹の郷・葉山」推進事業736万4,000円、第9款、第2項、第1目学校管理費、小学校運営事業2,801万6,000円、第9款、第3項、第1目学校管理費、中学校運営事業1,226万8,000円とする修正案に賛成の方の起立を求めます。
(起立多数)
起立14名、多数であります。よって、伊藤友子議員外4名から提出されました修正案と委員会修正案との共通部分は可決されました。
次に、ただいま修正議決した部分を除く委員会修正案の残りの部分について、起立により採決をいたします。第2款、第1項、第10目町民相談費中、姉妹都市宿泊助成事業74万円、第9款、第3項、第2目教育振興費中、中学校教育振興運営事業215万5,000円とする修正案に賛成の方は起立を願います。
(起立多数)
起立8名の多数であります。よって、委員会修正案の残りの部分は可決をされました。
次に、ただいままでに修正議決した部分を除く原案について、起立により採決を行います。ただいままでに修正議決をした部分を除く原案に賛成の方の御起立を願います。
(起立多数)
起立15名の多数であります。よって、ただいままでに修正議決した部分を除く原案は可決をされました。
次に、議案第54号平成21年度葉山町国民健康保険特別会計予算に対する委員長報告は可決であります。本件は委員長報告のとおり決定することに賛成の方の御起立を願います。
(起立多数)
起立11名、多数であります。よって、議案54号は可決をされました。
次に、議案第55号平成21年度葉山町後期高齢者医療特別会計予算に対する委員長報告は可決であります。本件は委員長報告のとおり決定することに賛成の方の御起立を願います。
(起立多数)
起立14名、多数であります。よって、議案55号は可決されました。
次に、議案第56号平成21年度葉山町老人保健医療特別会計予算に対する委員長報告は可決であります。本件は委員長報告のとおり決定することに賛成の方の御起立を願います。
(起立全員)
起立16名、全員であります。よって、議案56号は可決をされました。
次に、議案第57号平成21年度葉山町介護保険特別会計予算に対する委員長報告は可決であります。本件は委員長報告のとおり決定することに賛成の方の御起立を願います。
(起立全員)
起立16名、全員であります。よって、議案57号は可決をされました。
次に、議案第58号平成21年度葉山町下水道事業特別会計予算に対する委員長報告は可決であります。本件は委員長報告のとおり決定することに賛成の方の御起立を願います。
(起立多数)
起立12名、多数であります。よって、議案58号は可決をされました。

議長(笠原俊一君)

以上で本日の日程はすべて終了いたしました。明日から3月22日までの3日間は休会とし、3月23日午前10時再開をいたします。
本日はこれにて散会をいたします。大変御苦労さまでした。(午後4時19分)

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更新日:2018年03月20日