平成23年「議会報告会」報告

日時

平成23年11月12日(土曜日) 10時00分~11時55分

場所

福祉文化会館1階大会議室

参加者

72名

議長

畑中由喜子

副議長

伊東 圭介

司会進行(全体)

守屋 亘弘

司会進行(報告・質疑)

横山すみ子

報告

田中 孝男

記録

荒井 直彦・笠原 俊一

パワーポイント

山梨 崇仁

会場係

土佐 洋子・金崎 ひさ

受付

鈴木 道子・長塚かおる・窪田 美樹

出席議員

畑中 由喜子・伊東 圭介・鈴木 道子・長塚 かおる・窪田 美樹・守屋 亘弘・田中 孝男・中村 文彦・荒井 直彦・笠原 俊一・土佐 洋子・山梨 崇仁・横山 すみ子・金崎 ひさ

次第

  1. 開会
    司会進行 議会運営委員会 守屋委員長
  2. 議員紹介 各自自己紹介
  3. あいさつ 畑中議長
  4. 報告 「町の現状と議会の動向について」
    司会進行 ごみ問題特別委員会 横山委員長
    報告者 ごみ問題特別委員会 田中副委員長
  5. テーマ 「クリーンセンター排水中のダイオキシン類基準値オーバー問題」について
  6. 閉会 伊東副議長

会議の概要

参加者の主な意見等

町民

自分が所属しているNPO法人で、クリーンセンターからの排水が流れ込む川が匂うため水質調査したことがあった。その際、クリーンセンターとの因果関係を調べるため問い合わせたところ、クリーンセンターの排水は循環しているので外に出ていないという回答があった。その回答が偽りであり、県に虚偽の報告を、いつ誰がどのようにしたかということを、正確に記録し咎める必要があるのではないか。このことについて、どのような追求がなされたかということを伺いたい。

委員長

この場での回答は無理である。調査させていただく。

町民

今回、議会が近隣自治体との協力の下にごみ処理を進めるという決議をしたことは、町民として非常にうれしく思う。4年前の振り出しに戻ったのではないかと思う。町を混乱に陥れた町長の責任は非常に重大だが、議会にも責任の一端がある。議員一人ひとりの資質ということもあるが、町民のためになるには何が大事なのかということを認識しながら議会活動していただきたい。

委員長

町の方針が元に戻ったということではなく、議会がごみ問題について意思を示したという段階かと考える。

町民

ダイオキシンというのは塩素の化合物である。塩素を含む物質は、塩化ビニルなどの化学物質、塩素漂白された紙類、食塩を含む食品残渣の3つがあり、これらをなるべく焼却炉に入れないこと、塩素を含むものを燃やさないことがダイオキシン対策にとって重要である。

町民

海にいると煙突からの煙が町に降りてきているのが見える。町民がその煙を吸っていると思う。クリーンセンターを稼動するのであれば、最低限、煙突を高くしてほしい。景観よりも住民の命と健康のほうが大事である。

委員長

ごみ処理に関し大きな変更を行う場合は、対案とそのメリット、デメリット及び経費について、きちんと説明してから、その方策を取るようにという決議をしているので、事前に説明または提案があると思う。

町民

クリーンセンターからの煙が周辺団地や学校に流れている。シーライフに住んでいるが、ベランダの手すりが黒くなることがある。周辺団地内の土壌検査を是非やっていただきたい。ダイオキシンの問題が起こってから既に1年が経過しているが、町の対応は非常にスローであり、怠慢である。このことについても追求してもらいたい。いろいろな方法を検討し、早期に方向を示していただきたい。

委員長

今後の議会の取り組みの中で活用させていただく。

町民

町長や職員の問題もあるが、町民に選ばれた議員が他人任せではなく、真っ先に行動しなければならない。期限が無いから1年経っても結論が出ない。

平成14年に実施したダイオキシン対策の改修工事の際に、水を流さないという新方式の工事を行ったが、私の調べた範囲ではそのような新方式は無い。800度から200度まで急激に温度を下げないとダイオキシン類が発生する。水を循環させることが重要である。

現在、焼却炉を4炉使っているが、実際は6時間燃やしていない。考え方によるが、24時間燃やすと1炉で済むという経済的な問題があるが、国が24時間運転を許してくれない。

委員長

5月17日にごみ問題特別委員会を設置した後、経過の洗い直しをしている。意見を受け、更にスピードアップを図りたい。

町民

今日の話を聞いて、単純に町民1人当り1万円前後でごみの焼却ができていることは非常に安いと思った。金額だけ見ると町内でごみを燃やす必要があるのかということと、この程度の金額で将来的にごみを処理していけるのかというところが非常に気になっている。

副委員長

現在、民間業者に委託しトン当り36,000円前後であり、現在、民間委託での経費は町で燃やす経費よりも多少安い。だが、それが未来永劫に続くかというと大変不不安定な状況であり、自分たちの子や孫たちに伝えられるような安定した方式にしていかなければならないと考えている。

委員長

葉山町のごみ処理経費は、観光客が多い箱根町に次いで県内最高の額である。

町民

20番目の「平成23年度ごみ焼却委託先と焼却委託費予算」の表の作成者は環境課か。2億7,000万円は10月までの実績とこれからの見込みを足したものと比較するとどうか。重油代と修繕費等についての記載があるが、どのくらいの金額なのか。

副委員長

クリーンセンターからごみ問題特別委員会に出された資料である。23年度の予算であり実績ではない。重油代は年間約7,000万円、修繕費は1億2,200万円~1億2,300万円の金額で毎年上下している。

町民

クリーンセンターと環境課の関係がわからない。クリーンセンターが作成したということを環境課は承知しているのか。

委員長

この資料は今日のためにクリーンセンターに作成してもらった。予算であるので、数字について行政は承知しているはずである。

町民

説明が少し長いと感じた。もう少し手短にお願いしたい。

町民

今回も議員に質問してはいけないということになっているが、ダイオキシン問題の1点であれば、議員がどう思っているのか聞いてもいいのではないか。前回も不完全燃焼で皆がいらいらしていた。

委員長

ダイオキシン類の問題は、全会一致で決議をあげており、これは問題であるという認識は、全議員共通に持っていると思う。個々の議員には、それぞれに聞いてもらいたい。

町民

焼却場をこれからどうするのかということが一番大きい問題である。焼却炉を使い続けるのか、どう考えているのか。

委員長

今後については、議会として徹底議論をするということになっている。9月30日にダイオキシン類排水中の問題は解明されており、県としては町側の提案を待ち、厳しく相談に応じるとのことである。

町民

小金井市の話が出たが、朝日新聞に「自前でごみ処理をしていない上に、広域の組合にも参加せず、市外に委託しているのは全国的に見ても異常事態だ」という明治学院大学の先生のコメントが載っていた。廃棄物処理法では、市町村が計画を立ててきちんとやれとなっている。議会の中で安ければいいじゃないかという議論が出たりするが、それは恥ずかしい話である。他自治体は自区内で処理しようと真剣に頑張っている。

町民

議会は頑張っていると思うが、ここまでぐずぐず長引かせたのは、議会が審議を止めてでも対応してこなかったことが原因のひとつである。議会での発言が重みを失っている。もっと、きちんと責任を取るような議会審議をしてほしい。

町民

毎日、点火・埋火するのであれば、途中で必ずダイオキシンが出る。最新の焼却炉での基準値は0.1ナノグラム、葉山町は5ナノグラムで、50倍の差がある。今の焼却炉はもう使うべきでないと思う。町のごみ処理費はトン当りで県下で一番高い。

町民

町長は焼却炉は12月までに方針を出すということを言っているが、どのような答えが出るのか。議員はどうしようとしているのか。2年間傍聴していたが、町長の詭弁に翻弄され、まったく進んでいない。1億2,000万円相当の修繕費が出ており、計算してみると毎日100万円の税金が燃えていることになる。この町は何をやっているのか。もうすぐ町長選挙があるが、今度こそいい首長を選んでいきたいと思っている。

委員長

議会意思は、葉山のごみ処理は近隣自治体との共同で行うことを基本とせよという決議に集約されている。小型炉については、造らないと町長が明言した。

町民

森町長は、議会の意向を無視して、横須賀・三浦との広域から脱退した。最近の情報によれば、長坂に新しい焼却炉を造るという。現在、環境アセスメントにかかっているが、上山口と木古庭が3キロメートル圏内に入っている。風向きにより、焼却炉の煙が葉山町民に降りかかってくるのではないか。この事態を議員はどう考えるのか。森町長にも聞いてもらいたい。

町民

ごみ処理は、基本的にはその自治体がやるのが本当だと思うが、それが不可能だからといって、議会として具体的な策は持っているのか。近隣との関係がおかしくなっている中で、共同という策が取れると考えているのか、具体的なイメージがあれば聞きたい。

委員長

近隣と裁判で争っている中で、一緒にやりましょうというのは大変言いにくい状況であるが、議会の中で、どういうあり方がいいかということの議論に入っていかなければいけないと考えている。

町民

今回問題になっているのは、排水から基準値を超えたダイオキシンが検出されたということ。クリーンセンターの焼却炉は水を流して冷却したり洗浄したりしているが、ダイオキシンが最終の沈殿槽から基準を超えて出たということは、水の量が多ければ逆に下がる。調べた限り、過去5年間は一度もダイオキシンは基準値をオーバーしていない。水の量と沈殿時間について、議会で調べた数値を教えてほしい。町の報告は、論理的な数値が示されておらず、全然回答になっていない。

委員長

10月にその調査した際に、どの程度の雨水が場内にあったか、その他の排水がどれだけ入っていたのかということについてはわからない。

町民

4年前にも参加したが、議会も町民もレベルが上がっている。議会と町民との距離が短くなったと感じている。ただし、4年前に出た意見を、議会はほとんど取り上げたり実行したりしていない。議会はこれだけ苦労してやっているのに、町民から何やっているんだと言われるのは決してやっていないのではなく、やり方が悪い。貴重な意見をどんどん取り上げて、議員が苦労しなくていいくらい町民から意見が出てくるようにすればいいと思う。ダイオキシンをどうするかではなく、ダイオキシンを出さない方法を今日初めて聞いた。もう少し全体を眺めながら進めていくことが大事だと感じた。

今後、期待を裏切らないように、議会でただ議論するのではなくて、町民一人ひとりが生活をしている場面を見て、どうしたらいいか解決方法を考えてもらいたい。

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更新日:2019年01月17日