最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書
急激な物価上昇の局面において神奈川地方最低賃金審議会(以下審議会)では昨年に引き続き、最低賃金決定の3要素のうち生計費に着目した議論がなされたが、神奈川県の最低賃金は中央最低賃金審議会の目安額63円の引き上げにとどまり1,225円となった。1,225円で月150時間働いても183,750円にしかならず、税金や社会保険料が天引きされれば、水道光熱費や住居費、食費、日用品費など生活に欠かせないものへの支払いは一層厳しく、健康的な食事や医療へのアクセス、交際費など、本来必要とすることを切り詰めなければならない。その状況は長引く物価高騰によって、ますます深刻となっている。
今春闘での賃上げは物価高騰に届いておらず、最低賃金を含めた賃金の引き上げによる非正規雇用労働者の処遇改善が社会的に求められている。神奈川県の非正規雇用労働者比率は2024年では36.3%、そのうち女性が67.2%と前年から増加している(出所 神奈川県労働力調査結果報告)。また、神奈川県における最低賃金の影響率は、事業所規模5人以上では10.3%・全国平均8.8%(出所 厚生労働省令和6年賃金構造基本統計調査特別集計)と全国の中でも高く、最低賃金近傍の労働者が多いことからも、最低賃金の引き上げによる非正規雇用労働者の処遇改善が社会的に求められており、より重視していく必要がある。
最低賃金の引上げに伴った賃上げを行う際に、中小企業の大きな負担となっている社会保険料の事業主負担の軽減が求められている。この間、中小企業団体や健康保険協会の強い要望や国会審議など、その実現は喫緊の課題となっており、JILPT「最低賃金の引き上げと企業行動に関する調査」(2024年)の概要では、「最低賃金引き上げに対応するために期待する政策的支援」について、「賃金を引き上げた場合の税制優遇」と43.1%が回答し圧倒的に高い結果となっている。
労働者の生活と労働力の質、消費購買力を確保しつつ、地域経済と中小企業を支える循環型地域経済の確立によって、誰もが安心して暮らせる社会をつくりたいと考える。
以上の趣旨より、下記の項目の早期実現を求める。
1 政府は、労働者の生活を支えるため、最低賃金を抜本的に引き上げること。
2 政府は、最低賃金の引き上げができ、経営が継続できるように、中小企業への支援策を最大限拡充し、国民の生命とくらしを守ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和7年12月16日
葉山町議会
提出先 内閣総理大臣 厚生労働大臣 中央最低賃金審議会会長 衆議院議長 参議院議長
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更新日:2025年12月23日








