葉山の町政

平成26年度 町長施政方針

最終更新日:2014年9月10日

平成26年度(2014年度) 町長施政方針

葉山町長 山梨 崇仁

 はじめに、平成26年度予算案の提出にあたりまして、施政方針を申し述べる機会をいただき、深く感謝の意を表します。議員の皆様、町民の皆様とともにまちづくりを進めるべく、広くご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。
 さて、昨年はアベノミクスの影響もあって日本経済回復の兆しも見られ、日経平均もリーマンショック以来5年ぶりに1万5000円台を回復しました。また、2020年の東京オリンピック開催も決まり、明るい未来を予感させる年であったと思います。一方、政府の平成26年度予算案を見てみますと、一般会計予算は95兆円を超え、社会保障費、医療費が初めて30兆円台にのぼっており、それを補うための消費税増税など、国民負担も増えております。実体経済の早期回復と国民生活の安定のために、政治に強い期待が寄せられ、リーダーシップが求められていると認識しております。
 葉山町の財政状況に目を向けますと、歳入面では地方消費税率の引上げによる増収が期待されるものの、歳入の根幹である町税では、景気回復の兆しが個人所得へは反映されず、平成25年度と同水準に留まる見通しです。町税の収納率向上に力を入れるとともに、財源確保や既存事業の見直しによるコスト削減はもはや当然のこととして、あらゆる可能性を模索しながら、財政の自律性の確保に取り組んでまいります。
 三浦半島域におきましては、昨年の三浦半島サミットをきっかけに、半島が一体となって協力するための有意義な議論ができました。鎌倉の世界遺産登録こそ叶わなかったものの、その価値は普遍的なものと認識されており、4市1町それぞれの魅力と地域力を生かした具体的な連携を推進していきたいと考えております。また、昨年末には横須賀市・三浦市とのゴミ処理広域化からの離脱訴訟が終結し、これからは信頼関係を構築するフェーズに移行してまいります。そして、前述の三浦半島サミットを契機に、消防の共同通信指令化などについて各自治体の首長と直接議論する機会をもつこともできました。今後も、行政運営に欠かせないパートナーシップの構築に努め、連携や協働を大切にしながら、効率的で効果的な行政運営を推進してまいります。
 なお、当町の観光の軸としては、葉山町商工会と連携し、南郷地区活性化事業による交流拠点づくりを進めております。観光のためだけでなく、町民の皆様にも、憩いの空間として足を運んでいただけるような、町の内外から愛される場所にするべく、また1次産業の活性化につながる市場機能をもたせることも視野に入れて、本年度には関係各位と議論をまとめてまいりたいと考えております。

 さて、平成26年度予算編成には、政策重点として引き続き「子育て」を置き、子育て・教育環境のさらなる充実化を図ることとしました。まず、国との協力により認可保育園の新規設置を進めてまいります。共働きのご家庭からの要望は依然として強く、女性の社会進出を後押しするためにも、26年度中の完成を目指し、用地の確保、事業者の選定や建築に必要な補助予算額など、進捗状況を随時お知らせしてまいります。
 また、国の「子ども子育て支援新制度」は27年度に向けて大きな改正が行われる予定があります。当町といたしましても、町独自の子育て環境の形成について、保護者のご理解をいただきながら実施計画をとりまとめてまいります。

 25年度は、「将来への種まき」と「危機回避への備え」の2点を主軸に予算を編成し、事務を執行してまいりましたが、26年度は、職員や関係機関と町民の皆様に、「何ができるか」の検討から「その実現」に至るまで、一丸となって取り組んでいただき、みんなで目標を達成するという体験を大切にしたいと思います。
 例えば、税の納付率向上に努めてまいりましたが、26年度は商工会等の関係団体や地元企業の協力を得て、口座振替を推奨するキャンペーンを計画しており、さらなる納付率の向上を図ってまいります。また、老朽化が進む町有施設の維持補修・再編のために、公共施設白書の作成を進めておりますが、26年度はこれに基づいた計画を策定し、国の補助金や基金などを活用しながら整備を進めてまいります。
 そして、来る平成27年1月には町制施行90周年を迎えることを記念いたしまして、町の歴史と伝統をまとめた記念誌を発刊いたします。町内団体の皆様のお力添えをいただきながら2年にわたってまとめているもので、子どもから大人まで、ふるさと葉山のことをより深く理解し、愛着を深めていただけるような資料になると期待しております。この記念誌の完成の暁には、議会の皆様にもご協力いただきまして、町の歴史の節目と新たな門出をお祝いする機会を設けてまいりたいと考えております。このように、26年度は各事業のさらなる発展・推進を図り、町の魅力の創造と活性化に寄与してまいります。

 次に、全町民の皆様にお願いしなければならないことがございます。それはごみの収集方式の変更についてです。本年6月に戸別収集を全町で開始するにあたりましては、町民の皆様のご理解とご協力なくして成功はあり得ません。収集にあたる作業員と事務方との連携をさらに強化するとともに関係各位の協力を得ながら、新方式へのスムーズな移行と、ごみの資源化・減量化が確実に進み、定着するよう集中して取り組んでまいります。
 なお、バーベキューや海水浴等の観光に伴うごみの扱いにつきましては、県や民間事業者等と協力し、町内外に向けての広報・啓発を図ります。「ごみのない町」、「美しい町 葉山」をPRすることで、ごみの持ち帰りを啓発し、町の美化と品位の保持に努めてまいります。
 また、先のごみ裁判の終結を受けまして、ごみ処理に関するパートナーシップの構築を他自治体に打診してまいります。永続的な受け入れ先を確保し、ごみ処理体制全体を再構築するために、なるべく早期に方針を出せるよう努めてまいります。
 その他に、町内全域の取り組みとしては、町管理の街路灯をエネルギー消費の少ないLEDに順次変更してまいります。これにより、維持管理経費を削減できるだけでなく、環境に配慮する町の姿勢を象徴する取り組みになると考えております。

 次に、事務事業を執行する行政の改革について申し上げます。26年度は第三次総合計画の最終年次であることから、これまで実施してきた施策を振り返りつつ、将来を展望するという二方向の視点が必要となる重要な局面にあります。業務の棚卸や施策評価・人事評価、研修制度の活用などにより、これまでの取り組みの成果の「振り返り」を図りながら、各部・各課・職員個人の「強み」を再確認し、活かしてまいります。引き続き横連携の強化を図るとともに、『種まき、水やり、刈り取り、振り返り改善し、また新しい種をまく』ように、強く自立する組織を目指して内部管理の引き締めを図ってまいります。
 また、昨年より検討を重ねている機構改革の実行年度でもあります。まずは防災担当の本庁舎移転を行い、さらに効率的で分かりやすい組織づくりを進めるために、早い時期に全体像をお示しして実行してまいります。
 なお、職員人件費の削減も3年目に入りますが、痛みを乗り越えて創意工夫し知恵を絞った予算案を、職員一丸となってまとめ上げました。その成果は、「より見やすく・分かりやすく」を積極的に検討した予算案の概要書でもお分かりいただけるかと思います。町民の皆様に町政の実態を把握していただけるよう努めた結果ですので、こういった姿勢を大切にしながら改革を進めてまいります。
 先行きの見えない社会情勢であるとはいえ、本年度の町内小学校の入学者数は昨年より増加が見込まれるなど、町の明るく活発な未来を予感させるような嬉しい話題もございます。そのような町の将来像を描く次期の第四次総合計画は、長期間の軸となる構想を定め、自信をもって推進するために、町民の皆様や議会と議論を交わしながら、揺るぎないものをまとめてまいりたいと考えております。どうかお力添えのほど、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、平成26年度のその他の主な事業につきまして、第三次葉山町総合計画後期基本計画の体系に沿ってご説明申し上げます。

 一点目「青い海と緑の丘のある美しいまち」につきましては、緑豊かで快適な住環境を維持・向上させるとともに、環境への負荷を減らし自然環境と調和したまちづくりを目指します。
 まず、良好な自然環境の保全とみどり豊かな郷土づくりのために、ふるさと葉山みどり基金を活用した湘南国際村グリーンパークの緑の増進を図ってまいります。その他の一般公園等では、遊具やベンチの設置を進め、花ノ木公園のツツジの補植を行うなど、安全な遊び場・憩いの場の充実と観光地としての魅力向上に取り組みます。
 道路及び河川・橋梁の整備につきましては、町道における交通の安全確保と道路環境の改善を図るために、舗装や改修、側溝等の整備を行ってまいります。
 快適な生活環境を確保し、美しい水環境を次の世代に引き継ぐために、一色・堀内地区を中心に約8.3ヘクタールの公共下水道の整備予算を計上いたしまして、幹線管渠の敷設工事を行うとともに、防災の観点から中継ポンプ場の耐震設計を実施いたします。下水道事業の将来展望を明確にするために、排水関係の総括的な議論も進めてまいりたいと考えており、浄化センターやポンプ場の維持管理、面整備等についての議論も進めてまいります。また、それにともなって下水道審議会を開催し、全体計画の見直しについて前倒して諮問することを予定しております。一方、公共下水道の供用区域以外には、合併処理浄化槽の適正な維持管理に対する補助制度を導入することで、水質の保全に努めてまいります。また、し尿等下水道投入施設の完成に伴い、これまで近隣自治体に処理委託していたし尿及び浄化槽汚泥を、葉山浄化センターで処理する方式に変更いたします。

 二点目「文化をはぐくむうるおい、ふれあいのまち」につきましては、海、緑の丘、文化施設などを含めて町全体をうるおいと憩いの舞台として位置づけ、豊かな人・文化・産業を育て、多くの人々が訪れる交流のまちを目指します。
 まず、情報化・国際化が著しい時代に対応できる人材を育成するために、学校教育においては、家庭や地域との連携により「かながわ学びづくり推進地域研究事業」を実施し、児童生徒の学力向上を図ります。そして、良好な教育環境の維持のために、各小学校への空調設備の設置、小中学校のトイレ改修を行うとともに、屋内運動場の天井等の耐震化に向けた実施設計を行い、児童生徒の安全確保に努めてまいります。
 また、幼稚園児の保護者負担を軽減する幼稚園就園奨励費補助は国の基準に準拠して、町単独の上乗せを継続して行うことで、更なる負担軽減に努め、青少年には、自然体験プログラム「海山に育ち親しむ子どもたち」を引き続き実施することで、人間形成の基礎を培う幼児教育と青少年健全育成を推進してまいります。
 芸術・地域文化の振興では、福祉文化会館文化公演事業として「葉山の子ども達のための音楽会」や「落語2人会」、「新人演奏会」などの公演を予定しております。さらに、会館利用者の利便性や安全確保のためホールホワイエやエントランスなどの環境改善を図ってまいります。
 生涯スポーツ・レクリエーション活動の推進では、ヨットスクール事業への補助を継続し、来る2020年の東京オリンピックで活躍する選手が輩出されることを思い描いております。また、南郷上ノ山公園多目的グラウンドの整備を行い、スポーツを楽しめる環境を整えてまいります。
 次に、産業の活性化のために、地場農畜産物の消費拡大を図るとともに、特産品の研究開発や有害鳥獣駆除対策に取り組んでまいります。南郷地区活性化事業の拠点づくりでは、葉山町の玄関口にふさわしく、自然と調和したものとするために、併せて隣接する河川の測量調査を実施いたします。
 マリンレジャーでは、海水浴場の安全対策を強化し、安全で快適な利用ができるよう努めてまいります。

 三点目「安全で安心して暮らせるまち」につきましては、町民の皆様がともに支えあい、地域や家庭で健康で安心して暮らすことのできる環境づくりを進め、災害に強く安全なまちを目指します。
 まず、町民いこいの家の耐震補強を行い、地域で活用できる福祉の拠点の安全と安心の充実を図ります。
 児童と子育て家庭の福祉の充実のために、木古庭児童館と元町児童館の冷暖房機の修繕、葉桜児童館の園庭の改修など、施設面での環境改善にも努めてまいります。
 高齢者福祉の充実としては、介護保険の適用を受けない要援護高齢者を対象に、デイサービスでの生活支援や、在宅高齢者のための緊急通報システム及び住宅改修費助成事業を実施いたします。また、第6期の介護保険事業計画の策定を進めてまいります。
 障害者施策につきましては、新たに自動車改造費用の助成制度を導入し、社会参加の促進を図ります。また、障害者計画と障害福祉計画をまとめた次期葉山町障害者福祉計画を策定してまいります。
 地域保健活動や地域医療におきましては、特定健康診査や長寿健康診査、各種がん検診を行うとともに、健康ウォーキングマップを作成し、健康づくりを推進してまいります。母子保健事業では妊婦健康診査の2回目以降の助成額を拡充し、健康な出産へ向けての母子支援をしてまいります。予防接種につきましては、妊娠を予定している女性等に対する風しんワクチン費用の助成を引き続き行ってまいります。
 次に、災害に強く安全な町づくりのために、常備消防体制の充実に向けて、消防救急デジタル無線の整備を行うとともに、横須賀市・三浦市と消防指令センターの共同化を推進してまいります。また、聴覚障害のある方や言語による通報に不安のある方が利用できる「緊急通報システムWEB119」の導入や、救急2号車と搬送車の更新を行うなど、安全で安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。
 さらに、消防団員、女性防火防災クラブ員等の協力を得て、災害の予防、警戒、訓練及び啓発活動を実施するなど、災害発生時の対応に万全を尽くしてまいります。
 地域防災計画の改訂を終了し、引き続き危機管理体制の充実を図ります。大規模な災害が発生した場合に備えて、海抜20メートル地点までの経路に夜間でも確認しやすい避難誘導路面ステッカーを設置いたします。また、備蓄食糧や医療資器材等の整備を進めるとともに、町内会等の自主防災組織に対する防災資機材購入費の補助額の拡大と、防災関連施設への視察に対する補助制度の創設により、防災力と防災意識の向上を図ります。

 四点目「住民が参加する自治のまち」につきましては、町と町民の皆様との信頼関係を深め、それぞれの役割を担いながら連携する住民自治のまちづくりを目指します。
「見て感じる」分かりやすい広報紙の発行や、湘南ビーチFMを利用した各種事業・催しの紹介、さらにはホームページを活用した様々な情報の提供を行ってまいります。また、議会インターネット中継の充実を図るため、配信システムの改修を行います。

 以上、4つの施策の大綱に沿って主な事業を抽出いたしまして、私の施政方針を述べさせていただきました。平成26年度の行政運営には引き続き全力を挙げて取り組んでまいりますので、議員の皆様におかれましては、一層のご理解とご協力をお願い申し上げますとともに、職員が一丸となってまとめさせていただきました平成26年度予算案並びに関係議案に対して、ご賛同を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

※町長施政方針は、葉山町役場1階情報コーナーと図書館でも閲覧ができます。

※町長施政方針は、こちらからダウンロードができます。(PDFファイル 52KB)  

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