葉山の町政

平成19年度 町長施政方針

最終更新日:2007年2月20日

平成19年度 町長施政方針

葉山町長 守 屋 大 光

 平成19年度の当初予算案並びにその他の諸議案の提出にあたり、町政全般に関する基本的な考え方と諸課題についての所見を申し述べ、議会並びに町民のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 我が国の経済は、高度成長期の「いざなぎ景気」を抜き、戦後最高を記録し、平成19年も景気は緩やかな拡大が続くものとの見解が示されております。
 しかし、国が策定した「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」において、国と地方の財政健全化を進めるため、地方への歳出は、国と歩調を合わせ、国民、住民の視点に立って削減し、各種制度改革等を行っていくとのことであり、地方自治体にとりまして、今後も引き続き厳しい財政運営を余儀なくされております。
 こうした状況の中で、各自治体では少子・高齢化対策、循環型社会の構築、社会資本の整備等、諸々の課題に対応していくことが求められており、今後さらに効率的、効果的な行財政運営を行い、住民のニーズに対処していかなければなりません。
 そこで平成19年度の財政見通しでありますが、個人町民税の定率減税等の廃止や景気の回復基調による増収が見込まれるものの、平成19年度から実施される国から地方への税源移譲に伴う税率のフラット化による減収や、所得譲与税及び減税補てん債が平成18年度をもって廃止され、さらに地方特例交付金についても、廃止の方向で縮小されることから、歳入総額の見通しは前年度当初に比べ減収となり、依然として厳しい状況が見込まれております。
 したがって、平成19年度の行財政運営にあたりましては、行政改革大綱及び集中改革プランの取り組みと財政の健全化を念頭に置きつつ、限られた財源を有効かつ適切に活用し、平成18年度から6年間の計画期間でスタートしました「葉山町総合計画、中期基本計画」にお示しした住民生活に密着した事業をはじめ、町民との協働によるまちづくりを着実に展開してまいります。
 それでは、総合計画の施策の体系に沿って順次ご説明申し上げます。
 はじめに、「青い海と緑の丘のある美しいまち」づくりでございますが、
 緑豊かな居住環境をつくるための緑の保全関係では、緑地管理事業として、前年度実施しました基礎調査から崩壊の危険が懸念される葉桜緑地につきまして、ボーリングの実施などさらに一歩進んだ崩落対策調査を行います。
 鳥獣保護管理対策事業は、移入鳥獣による農産物等の深刻な被害対策として、これまで同様、広域的な対応を要望していくとともに、アライグマ用捕獲器を増やしタイワンリス等を含めた捕獲業務委託を引き続き実施します。
 葉山の緑と自然環境を守り、その保全対策として、里山にはびこる蔓植物の除去等を町民との協働により行ってまいります。
次に市街地の整備事業並びに景観計画関連事業では、より良き住環境の形成と景観の保全を創造するため、議会や住民の意向を反映できる景観計画、景観条例を策定し、将来に向け良好な景観の形成を推進いたします。併せて、景観計画との整合性等を図りつつ、既定のまちづくり条例等の見直しを検討します。
公園、緑地の整備に関する公園管理事業では、児童遊園や葉山しおさい公園などの適正な維持管理を始め、南郷上ノ山公園につきましても安全で快適に利用できるようテニスコートの改修工事を実施いたします。
また、一色上原地区の旧大蔵省保養所跡地につきましては、とりあえず平成18年度に公園用地として約1,668平方メートルを土地開発公社で取得し、平成23年度までに公社より町が買い戻す方向で考えております。
道路、河川の整備関係では、交通の安全確保と環境お改善を図るため、引き続き町道並びに下山川の支流河川を整備いたします。
次に環境に配慮した環境保全対策事業では、環境基本計画に基づく施策を推進するとともに、美観の保護、保全の観点から、不法投棄防止ステッカーを作成し、ごみの散乱防止対策を進めてまいります。
公共下水道事業では、下水道審議会の答申を基に、平成
19年度から平成23年度までの新たな事業認可面積350ヘクタールを本年3月までに取得し、順次整備してまいります。
廃棄物の処理・再資源化の推進関係につきましては、町民との協働による集団回収や分別収集による資源化・減量化を推進するとともに、処理施設の適切な維持管理に努めてまいります。また、ごみ処理の広域化につきましては、2市1町によるごみ処理広域化協議会において、計画の策定を進めるなど、調整を図ってまいります。
第2は「文化をはぐくむうるおい、ふれあいのまち」づくりでございます。
くれ竹の郷葉山推進事業につきましては、平成11年に発足してから、これまでに地域主体のまちづくり、体制づくりの取り組みが行われ、芸術文化の振興、環境への対応、産業の創造など、その活動は多岐に及び着々と成果が現れており、今後も引き続き協働によるまちづくりを一層推進してまいります。
国際交流事業では、本年、姉妹都市でありますホールドファストベイ市と姉妹都市締結10周年を迎え、ホールドファストベイ市において記念式典が予定されており、各種交流、親善事業を通して互いに友好を深めるとともに、外国文化の紹介・交流などの事業を推進してまいります。
生涯学習の関係では、団塊の世代を対象とした、地域での活動や学習の場の紹介を始め、各種講座や教室を開催いたします。また、昨年、図書館内に開設した堀口大学文庫の充実を図るため、所蔵資料等の整理を行うほか、図書館、しおさい博物館の運営につきましても適正な管理に努めてまいります。
豊かな自己実現力をはぐくむ学校教育の推進関係では、保護者からの教育相談、福祉と教育の連携などによる安心して子育てができる環境づくりのほか、社会問題となっております「いじめ対策」として、教育相談員と教育支援センター職員をそれぞれ1名増員し、より細やかな対応を行ってまいります。
小学校施設の整備では、葉山小学校において防火シャッターの安全装置の設置及び屋内運動場の耐震補強工事を行い、長柄小学校では校舎のアスベスト対策工事及び校舎の耐震診断を実施いたします。また、自然エネルギーの活用などが体験学習できるよう太陽光と風力を利用したハイブリッド型発電機を本年度は上山口小学校、一色小学校及び葉山中学校の3校に設置します。
幼稚園就園援助事業では、進展する少子化の現状を捉え、子育てのしやすい環境づくりを推進するため、保護者への就園奨励金を1人あたり8,000円から9,000円に増額いたします。
青少年健全育成事業では、地域における活動、交流への参加、相談などを行い、芸術・地域文化の振興事業では、文化公演事業の開催のほか、長柄・桜山古墳群の保護・整備に向けた発掘調査・現地説明会を計画目標に遡って実施し、それぞれの活動に対し支援・助成に努めてまいります。また、町民だれもがスポーツやレクリエーションを楽しみ、健康で豊かに生活できるよう各種活動等への奨励を行ってまいります。
人権意識の高揚と男女共同参画社会の実現につきましては、差別や偏見のない社会の確立に向けたセミナーなどの開催による啓発を行うほか、男女共同参画行政の推進に努めてまいります。
活力ある産業をつくる関係では、遊休農地を活用し、農作物の生産体験と、農業への理解を深めるため、既設町民農園の整備を行うほか、農業、畜産業、漁業、商業、工業に係わる事業、団体に支援、助成し、各産業の振興に努めてまいります。また、真名瀬漁港再整備事業は、前年度までに物揚場改良工事、沖防波堤工事が完了し、本年度は防波堤延伸工事と港内遊歩道の整備に着手いたします。
マリンレジャー事業の振興では、水難事故防止のためのリーフレットを作成するほか、観光資源の発掘関係につきましては、観光施設の適切な維持管理及び海岸の美化・保全に努めてまいります。
第3は「安全で安心して暮らせるまち」づくりであります。
前年度に後期高齢者医療広域連合の設立に伴う規約が議会でご承認いただき、平成20年4月の本稼動に向けこの1月から広域連合が発足し、高齢者医療制度の大きな変革に対応することとなります。
高齢者の増加に伴い介護保険の適用を受けない在宅高齢者の生活支援サービス事業などのほか、入所事業等の支援を引き続き行ってまいります。
在宅障害者生活支援事業では、障害児者の保険診療にかかる自己負担分の軽減を図る助成制度につきまして、対応すべき必要性を考慮し、10月から新たに重度の精神障害者を対象に加えるなどの見直しを行い、制度の適正化を図ってまいります。また、心身障害者手当支給事業、介護給付や施設訓練、短期入所などの障害者自立支援事業及びたんぽぽ教室における生活指導、療育指導の推進事業は引き続き行うとともに、発達につまずきのある児童の早期発見、早期支援に努め、保健、福祉、医療、教育などが連携した発達支援システムの構築に向けた取り組みを進めてまいります。
児童福祉の充実関係では、小児の健全な育成支援と健康の増進を図るため医療費の一部を助成し、負担の軽減を図るとともに、子育てをしやすい環境づくりのため、次世代育成支援行動計画における基本方針の達成のための子育て支援センター設置準備委員会を新たに設置し、旧保育園の利活用に取り組んでまいります。
また、児童手当につきましては、0歳から3歳未満までの第1子及び第2子の支給額を月額5,000円から10,000円に増額し、4月から実施いたします。
さらに子育て支援を推進するうえで、保護者の就労等を考慮し、入所児童委託と認定保育施設への助成を行うとともに、昨年10月に供用開始しました町立保育園の運営において、一時保育と特定保育のより一層の充実に努めてまいります。
いきいきと誰もが健康に暮らすことのできるまちづくりでは、心臓疾患への対応として、本庁舎、福祉文化会館、保健センターの3ヶ所に自動体外式除細動器を新たに設置し、救命の向上に努めていくほか、町民の健康の保持増進を図るため、健康づくりセミナー、講習会や健康教室を開催し、また健康診査・相談、予防接種、母子保健などの事業につきましても引き続き実施いたします。
災害に強く安全なまちづくりの関係では、消防職員をはじめ消防団員、消防団OB災害支援隊、女性防火防災クラブ員の協力のもと、町内会・自治会、自主防災組織等が災害の予防、警戒、消防活動の訓練、啓発活動を実施し、万一の事態への対応に努めてまいります。
また、防災対制の確立を図るため、民間木造住宅の耐震相談や現地耐震診断、補強工事費用の一部助成、急傾斜地崩壊対策工事の費用負担、防災備蓄倉庫の購入とあわせて食糧・資機材の拡充、整備を推進いたします。さらに、津波対策といたしましてハザードマップを作成し、全戸に配布いたします。
また、本年3月までに策定予定の町国民保護計画につきましては、テロ等の万一の事態を想定しての対応であり、現在その作業を進めております。
安全、安心対策を確立するうえでは、警察、地域や関係団体等との連携を図り、交通安全、防犯対策を一層推進してまいります。また、児童の安全対策として、緊急時に携帯メールを使用し一斉に配信する連絡網システムの運用に対し、負担の軽減を図るため助成することとしました。
第4は「住民が参加する自治のまち」づくりでございます。
町政運営にあたりましては、広く民意を反映する目的で設置されました「まちづくり町民会議」も自主的な運営が構築されており、また一方では、行政情報を提供する手段として、広報やホームページ、回覧等を活用し、周知に努めてまいります。
本年4月29日の「昭和の日」創設に伴い、町民が主体となって設立されました「昭和の日創設記念事業推進会」による記念事業に助成し、住民と協働によるまちづくりを推進してまいります。
効率的な行財政運営では、行政組織の簡素化、効率化を図るとした基本計画の方針に基づき、昨年10月の議会でご承認をいただきました行政組織条例の見直しにより、地方分権の推進、多様化する住民ニーズ、少子高齢社会の進展など、時代の要請への対応と町民にわかりやすい行政組織とするため、この4月から現行の3部体制を4部体制にし、よりきめ細かな対応とサービスの向上を図ってまいります。特に複雑、多様化する福祉環境部の事務を見直し、母子保健と児童福祉を一元化した「子ども育成課」を新設、年金・医療・保健業務を行う「健康増進課」の設置により、少子並びに高齢社会に向けての、対応の充実が図られるものと思います。
以上、町政運営に関する主な施策や事業を中心にその概要についてご説明申し上げましたが、平成19年度の一般会計予算は、90億1,100万円、前年度対比マイナス4.4%で、4億1,200万円の減額となりました。
特別会計予算は、国民健康保険特別会計予算が31億8,700万円で前年度対比12.3%の増、老人保健医療特別会計予算は25億5,700万円で前年度対比0.1%の増、介護保険特別会計予算は19億8,100万円で前年度対比3.5%の増、下水道事業特別会計予算は14億8,400万円で前年度対比マイナス14.8%となり、4特別会計の合計は、92億900万円で前年度対比1.8%の増となっており、一般会計と特別会計を合わせた総予算額は、182億2,000万円で前年度対比ではマイナス1.4%の減額となりました。
予算編成にあたりましては、現状の経済状況と国・県の動向を踏まえつつ、町の将来像を見据えた中で、厳しさが続く財政状況と財政の健全化を重視し、前年に続き枠配分方式を取り入れることにより、限りある財源を有効に活用し、その成果を感じとる事ができるよう心掛けました。
引き続き行政運営には、職員一丸となり全力をあげて取り組んでまいりますので、どうか一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、平成19年度予算案並びに関係議案のご議決を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

※町長施政方針は、葉山町役場1階情報コーナーと図書館でも閲覧ができます。

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